昔のCMソングー「ソ、ソ、ソクラテスかプラトンか、ニ、ニ、ニーチェかサルトルか」と、確か故野坂昭如氏が歌っていましたが―にも名前が登場する、独逸の哲学者ニーチェ。「神は死んだ」の警句であまりにも有名な、「ツァラトゥストラかく語りき」にインスピレーションを受けた、リヒャルト・シュトラウスが同じ題名の交響詩を作曲しているのは、これまた周知の所。
実はそのニーチェは、作曲家としての側面もあって、それなりの数の曲も残されているとの事。確か数年前に、ピアノ曲集が出た記憶がありますが、この程ブリリアント・レーベルから新録音として、ニーチェのピアノ曲集が発売されるそうです。
紹介記事によると、作風はシューベルトやシューマンを思わせる、所謂前期ロマン派的な音楽だ、そうですが果たしてどんなものでしょうか。わたくしはニーチェの著作は、有名な「ツァラトゥストラかく語りき」しか読んだ事がないのですが、確か「神は死んだ」の警句が登場する第一部よりも、後半の方が面白かった様な記憶が。特に友情について、という一節は随分面白く読んだ記憶があります。
ニーチェが作曲を止めたのは、著作活動が忙しくなった事と、自信作であった作品をハンス・フォン・ビューローに酷評された事が原因であった様ですが、後世にも大きな影響を与えた哲学者の脳裏に浮かんだ旋律がどの様なものであったか、ちょっと聴いてみたいですね。
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