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2017年07月26日01:42

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『ドリーム』

ドリーム

 場外でひと悶着あったが、作品自体に罪はない。(笑)
まずは無事に公開される運びになったことを喜びたい。

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 『ムーンライト』が作品賞を受賞した本年度アカデミー賞で、映画スタッフでも俳優でもない一人の女性が車椅子で登場したのを覚えているだろうか。
その人こそ本作のモデルとなった元NASAの計算係キャサリン・G・ジョンソン。

 冒頭のシークエンスから傑作の匂いを醸しだす。
そして最後までその思いは裏切られることはなかった。

 東西冷戦下の1961年、宇宙開発に米ソがしのぎを削っていた。
どちらが先に宇宙を制するかは国家の威信もかかわる重大問題。
ロケット打ち上げには高度で複雑な計算式が不可欠なのは言うまでもない。
しかし、コンピューターが世に登場する前にNASAでそれらの計算を地道にしていた部署があった。
女性らによる計算部門だ。
その中でも黒人女性のみで構成された部署にキャサリンは所属していた。

 本作ではNASAの宇宙計画を支えた黒人女性の3人にスポットが当てられる。
当時はまだ人種差別が色濃かった時代で、三者三様に白人や男性しか許されなかった部門・部署に挑戦して行く苦闘を分かりやすく描き出す。
国家の一大事に何を争っているのかとコッケイに思えるが、それが当時の常識だし、今も根本的に解決はしていないように思える。

 メインの黒人女優三人(タラジ・P・ヘンソン、オクタヴィア・スペンサー、ジャネール・モネイ)が抜群のアンサンブルを奏でるのはもちろんだが、ケビン・コスナーも久々に(?)良い役どころで好演。
ロケ地となったジョージア州の(’60年代に建設された)学校を使ったのもうまく時代性を感じさせる。古いNASAの研究所と言われても頷いてしまいそうなくらいにピッタリ。
当時の記録フィルムも交え、NASA宇宙開発のインサイドストーリーとしても楽しめる。

 宇宙に人間を飛ばすことも、人種や性別を超えて社会進出することも不可能だった時代に大きな壁を破った彼女たちから学ぶべきことは多い。

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9月27日より公開(気が早くてスマヌ、早く観たかったんだ。)あせあせ(飛び散る汗)

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