本日は，日本語にも，classとinstanceの区別があるかの後編。
日本語でクラスとインスタンスを区別するには，二つの方法があります。
�〔声�的方法(explicite method)
��暗示的方法(implicite method)
ここでも，悪しき忖度文化の影響があるようでイヤになりますが……。。
�〔声�的方法(explicite method)
これは，簡単。いわゆる”コソアド”言葉を使う方法。
この＋名詞 ⇒ this (noun)
その＋名詞 ⇒ the (noun)
あの＋名詞 ⇒ that (noun)
具体例は，以下のとおり。
私は，犬を見た ：クラス
私は，その犬を見た ：インスタンス
これらは，下記のように”は”が絡まない限り，悩むことはあまりない。
(a)その犬が，私に吠える。
(b)その犬は，私に吠える。
上記(b)の”その犬は”には，他にも犬がいる可能性を暗示している。しかしながら，英文では，(a)(b)ともに，
the dog bark at me
とせざるを得ない。ただし，(b)は，複数の可能性が高いので
the dogs bark at me
となる場合もある。文脈により，忖度しろというわけである。
��暗示的方法(implicite method)
これが，日本人にとっても非常に厄介。”は”と”が”の秒妙な用法が絡み，非常に悩む。
名詞 + は :名詞がクラスになる可能性が高い(80%) ⇒ a (noun)
名詞 + が :名詞がインスタンスになる可能性が高い(80%) ⇒ the (noun)
一応，上記の様にルール化できる。典型的な例は，下記の(c)(d)
(c)犬は，私に吠える。
(d)犬が，私に吠える。
上記(c)は，このひとは，犬にほえられることが多いことを意味するので，この場合の”犬”はクラスの可能性が高い。
上記(d)は，このひとは，ある特定の犬にほえられることを意味するので，この場合の”犬”は，インスタンスの可能性が高い
しかしながら，文脈で判断せざるを得ない場合が多いので，厄介。さらに，文脈からしても，クラス，インスタンスのどちらとも取れる場合もある。これは，日本人にとっても非常に厄介。なんとかしてくれと言いたくなる。
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