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2016年08月30日23:58

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健康之雑談帖(その25)―ラーメン・ライスは身体に宜しくない、らしい

ラーメン・ライスと申しますとわたくしは、松本零士の不朽の名作ギャグ漫画『男おいどん』を思い出します。主人公の貧乏苦学生大山昇太君は、僅かばかりのお金が入ると馴染みのバイト先のラーメン屋で、ラーメン・ライスを頼むのが常でありまして。只個人的な好みでは、東京の昔ながらの醤油ラーメンは、御飯のおかずにはなりにくい様に思ったものです。

尤も近年は、あちこちのラーメンチェーン店で、ラーメンと半炒飯セット、と云ったものをメニューに載せる様になりまして。こちらはラーメンだけでは物足りない様な場合、時々頼む事もあるのですが、どうも身体には余り宜しくない組み合わせの様で。むむむむむ……

<引用開始>

魅惑のラーメンライス!主食の重ね食べに潜む危険

大阪府民の4人に1人が、お好み焼きなど(粉もん)とごはんを一緒に食べる「主食の重ね食べ」を毎日している――。8月上旬、大阪府が行ったこの調査結果が発表されると、世の中に衝撃が走った。インターネット上では、「太りそう」「体に悪そう」などと健康を不安視する意見がある一方、「ラーメンライスはやめられない」「焼きそばとおにぎりはいつもセット」「ごほうびはパスタにパン食べ放題」といった共感の声も。大食漢をとりこにする主食の重ね食べ。管理栄養士の竹並恵里さんがそのリスクと対策を解説する。

◆やめられないラーメンライス
「先日、会社の健康診断でメタボ予備軍と診断されました。帰宅途中によく食べる大好きなラーメンライスをやめるよう指導され、落ち込んでいます。そもそも炭水化物はどうして悪者なのですか? 最近、糖質制限ダイエットという言葉もよく聞きます。やせるためには、炭水化物や糖質は食べてはいけないのでしょうか?」働き盛りの30歳代の男性Aさんから、先日、こんな質問がありました。

糖質制限または炭水化物抜きといった食事法が、ここ最近注目を集めています。糖質(もしくは炭水化物)食品以外は好きなだけ食べても良いという分かりやすさと、短期間で効果が得られやすいという点が、人気の理由と考えられます。肥満を招く原因として、これまで散々悪者扱いされてきた脂肪にかわって、炭水化物こそが本当の悪者だったという考え方が現在のトレンドのようです。

◆控えるべきは「糖質」
炭水化物がどうして悪者になったのか、確かに気になるところですが、その説明の前に、言葉の整理を簡単にしておきましょう。よく「炭水化物」と「糖質」は同義語として使われますが、栄養学的にその意味は異なります。大雑把な説明をすると、炭水化物は糖質の他に食物繊維も含みます。消化吸収されてエネルギー源となる糖質と異なり、食物繊維は消化されず大腸まで行き、一部は腸内細菌のエサになり、他は便として排泄はいせつされます。

食物繊維には、腸内環境を整えたり、糖質の吸収を緩やかにしたり、排便を促したりするなど、様々な健康効果があることが分かっています。現代人は摂取量が少なく、生活習慣病予防には積極的に取ることがすすめられている栄養素です。そのため、制限しては逆効果です。したがって、健康目的のために摂取量を控えるとしたら、それは「炭水化物」ではなく「糖質」となります。また、炭水化物(糖質と食物繊維)を多く含むことから、一般的にごはんや麺などの食品を「炭水化物」と呼ぶこともありますが、紛らわしいので、ここではこれらの食品を「主食」と呼ぶことにします。

◆中性脂肪として貯蔵される
さて、糖質がどうして悪者扱いされるのか、詳しくご説明しましょう。糖質(でんぷん、砂糖など)を摂取すると、多かれ少なかれ血糖値(血液中のブドウ糖濃度)が上がります。すると血糖値を下げるために、膵臓すいぞうからインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンは、肝臓・筋肉・脂肪組織に作用して、各組織にブドウ糖を取り込ませることによって血糖値を下げています。筋肉に取り込まれたブドウ糖は筋肉を動かすエネルギー源として利用されますが、脂肪組織に取り込まれたブドウ糖は、中性脂肪に合成され貯蔵されます。

◆体脂肪がたくさん合成される
つまり、インスリンが大量に分泌されると、脂肪組織に大量のブドウ糖が取り込まれ、体脂肪がたくさん合成されることとなり肥満を招きます。この作用から「インスリン=太るホルモン」との認識が広がりました。糖質を取れば血糖値が上がり、このインスリンが分泌される。糖質が悪者扱いされる大きな理由はここにあります。糖質を多く含むラーメンとライスを組み合わせる主食の重ね食べをすれば、食後の血糖値は当然跳ね上がり、インスリンが大量に分泌されます。このような食生活が続けば肥満となり、インスリンを分泌する膵臓が疲弊するなどして糖尿病にもかかりやすくなります。メタボ予備軍と診断されたのでしたら、確かに、ラーメンライスはできる限り控えたい習慣です。

◆不規則な生活で肥満に
Aさんの質問の中で気になる点がもう一つあります。それは「帰宅途中」という時間についてです。近年、体内時計をつかさどる時計遺伝子の研究が進むにつれ「時間栄養学」という分野が注目されています。食事の影響は「何を」食べるかだけではなく、「いつ」食べるかという要素も大きいことが分かってきたのです。時計遺伝子は脳をはじめとした体の各組織に存在し、生活スタイルにあった効率の良い生命活動が行えるよう、各組織の代謝活動を時間ごとに調整しています。

不規則な生活は、この時計遺伝子の働きを乱し、代謝異常から生活習慣病をもたらすと考えられます。実際、日本人を対象にした研究で、不規則な生活を強いられるシフトワーカー(昼夜交代勤務者)では、日中勤務者と比較して、肥満率が5倍以上、虚血性心疾患による死亡率も約2.3倍高くなることが報告されています(Fujinoら、2006)。

◆ギョウザに気をつけて
特に体内時計と脂質代謝には深い関係が報告されていて、体内で脂肪合成を促進するBMAL1(ビーマルワン)というたんぱく質が、夜になると増加する体内リズムを持っていることが分かっています。このBMAL1は午後10時以降に激増することから、夕食は午後8時(遅くとも午後9時)までに食べ終えることが肥満を防ぐ食べ方として有効です。

Aさんが、もし午後9時以降にラーメンライスを食べていたとしたら、「糖質の過剰摂取×夜遅い食事」のダブルパンチで体に致命的な影響が及ぶことが推察されます。ラーメンライスを控えるのももちろん大切なことなのですが、食べる「時間」にも意識を向けてみてください。仕事上、どうしても夕食の時間を早めることができないという場合は、「分食スタイル」がおすすめです。早めの時間帯(午後5時前後)に糖質を多く含む主食系(おにぎり、サンドイッチなど)を先に食べておき、仕事が終わってから主食以外のおかずを食べる形です(中華料理屋さんなら、バンバンジーサラダや肉野菜炒めなど)。ちなみに、ギョウザは皮が小麦粉でできている隠れ高糖質食品のため、遅い時間帯には避けましょう。

◆糖質は筋肉づくりの栄養戦略
さて、Aさんのもう一つのご質問、「糖質は食べてはいけないのか?」についてです。例えば、極端な糖質制限を行う食事法(1日の糖質摂取量が50グラム未満)は、急性代謝失調による意識障害を引き起こす危険などが考えられます。糖質を摂取すると分泌されるインスリンは、太るホルモンとして悪者扱いされることが多いですが、実は筋肉づくりには必須の存在です。

まず、筋肉に糖を取り込ませることでアミノ酸を筋肉づくりに専念させます。アミノ酸の筋肉への取り込みも促進し、さらにインスリン自体が筋肉の合成を刺激するシグナル作用も持っています。実際に、筋トレを行った直後に、タンパク質(アミノ酸)とともに糖質を取ることで、タンパク質単独で摂取するよりも筋肉の合成を促進したという結果が複数報告されています(Millerら、2003など)。筋トレ直後の糖質(とタンパク質)摂取は、筋肉づくりの栄養戦略の一つとして重要とされています。

加齢による筋肉の減少が、転倒による寝たきりの問題だけではなく、肥満や糖尿病など多くの健康問題の要因となっていることが分かってきている今、国民の筋肉づくりは社会的にも重要な課題です。その筋肉づくりに関与している糖質は、食べてはいけないものではなく、取りすぎに注意しながら、量や質だけではなく、タイミングも考えて賢く摂取するという付き合い方が良いのではないでしょうか。

◆糖質制限だけにこだわらず、無理なくできる改善から!

糖質制限食の効果を報告する研究がある一方、長期の低糖質(炭水化物)食によって好ましくない影響が出ることも報告されています。また、糖質制限食でも脂質制限食(またはバランスの良い食事)でも、長期(1年以上)で見た減量効果に大きな差異はないという複数の研究報告(Nordmannら,2006、Naudeら,2014など)もあります。食事は一生涯続けていくものであるため、長期の影響を検討することこそが重要ですが、食事療法の効果を長期に、かつ科学的に正しく検討することはなかなか困難です。

糖質制限食の歴史はまだ浅く、現時点のエビデンス(研究成果)では、糖質制限食が長期的に見て万人に安全であり、かつ脂質制限食よりも優れた最強の食事法であるかどうかは、まだ判断できないと考えられます。

◆最強の食事法とは?
前述したように食事は、何を食べるかだけではなく、いつ食べるかも、体にとっては大きな影響因子です。さらには、食べ方(食べる順番、食べ合わせ、食べる速度など)によってもその影響は異なります。このような事実が、研究結果の解釈をさらに難しくしている原因であるとも考えられます。したがって、糖質制限だけにこだわるのは得策ではないように思います。  
まずは自分の食生活を、量・質・リズムなどの面から「包括的に」評価し、どこに問題があるかを考え、自分にあった無理のない方法で好ましくない食習慣を少しずつ改善していくこと。そして生涯をかけて、良い習慣を一つでも多く習得していくことこそが、最強の食事法であると言えるのではないでしょうか。

<引用終了>

出典Web:http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20160826-OYT8T50025.html?page_no=1

わたくしは白いご飯とラーメン、という組み合わせは好きではないのですが、前述の炒飯セット、は時たまオーダーします。或いは焼き餃子をおかずに御飯を(外食ではなく、惣菜を買って来てのケースが大半)と云うのは日常茶飯で、我が家の夕食メニューに登場しますが、組み合わせとしては余り宜しくない、とは思いませんでした。

そう言えばわたくしの御贔屓ウェブ漫画『中国嫁日記』では、焼き餃子を飽かずに御飯を食べる、と云うのは日本だけの食習慣で、中国の人からすると大変奇妙に映るとあり、餃子をおかずにして御飯を食べるのが大好きなわたくしはへえ、そんなものなのかなあと漠然と思っていたのですが。栄養学的な観点からすると、中国の人の方が正しい様で。

血糖値を下げる薬を処方されている身からしますと、多少控えた方は良さそうですね。
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