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2016年08月12日14:05

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そろいら男爵

文:ジル・ボム
絵:ティエリー・デデュー
訳:中島さおり
主婦の友社・2015年
『そらいろ男爵』LE BARON BLEU

某図書館では、文庫コーナーの隣になぜか絵本コーナーがある。
岩波文庫の川端康成の評論集を探そうと思ったときに、表紙に複葉機の絵が描かれた絵本が展示されていることに気が付いた。

16枚ほどの絵からなる短いお話し。
100年前に戦争が始まった。あおぞら男爵も青い愛機に迷彩色を施して参戦する。
男爵は、敵陣に自分の蔵書を落として「攻撃」する。
敵陣の将兵は、本を読みふけってしまい、戦闘が止まる。
次には、戦地の兵士への家族から手紙を敵味方あべこべに「投下」する。
「兵士たちは みんな 心をうたれました」
「もちろん、戦争は おわりました」

他愛のない、バカバカしいお話しかもしれないけれど、
現実の世界に馬鹿馬鹿しいお話が多すぎると、
ばかばかしいお話にも、心を動かされてしまう。

本作は、2014年の「サン=テグジュペリ賞」(絵本部門)を受賞したとのこと。
2014年は、第一次世界大戦の開戦から100年目の年であった。

http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000414.000002372.html

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