ジョーズと荒野のストレンジャー

『ジョーズ』相変わらずお上手である。このセンテンス、きっとみなサムくなってくれたと思う。夏によいと思う。久しぶりに観るが、この作品なんか観ると、スピルバーグはやはり凄く上手いストーリーテラーであること再認識。昔からよく言われるけど、この作品なんかもそうだけれど、大衆心理との関係性、マスというイシュー、スピルバーグにはある。それは初期のだけではなく、ブリッジオブスパイやリンカーンにも色濃くまだまだ表わされているよね。キャプラからの影響を感じてしまう。『荒野のストレンジャー』久しぶりに観る。今まで観たなかで今回は一番おもしろかった。ホドロフスキーもビックリのウェスタンである。ホドロフスキーに影響を与えたのか、と思ったけど、エルトポの方が先なんだね。小人が町をカオスへ導くところはヘルツォークからの影響か。イーストウッド、その時代の先端のもの取り入れ上手い。アートシアター通っていたんだな。この作品、当時けっこう受けたようだけれど、当時のオーディエンスのセンスはやはり凄かったのだと思った。終盤のイーストウッドの炎に包まれた町を背景にした姿、まさにデーモンである。しかしそれにしても、日本のワイドショーでコメンテーターをしているデーモン、いまや日本人の誰しもがデーモンの本来の意味を知らなくなっているのではないか。この作品に表わされるものこそ、まさにデーモンである。