mixiユーザー(id:5087127)

2015年08月09日23:52

660 view

新譜之雑談帖(その216)―ベーム/ウィーン・フィルのベートーヴェン第二・第七交響曲(1980年ザルツブルグ実況録音盤)

多分久々ではないか、と思うのですがOlfeoレーベルから、カール・ベーム/ウィーン・フィルの、実況録音が発売されるとの告知が。おお。

今回発売されるのは、ベームの最後の来日となった、1980年のウィーン国立歌劇場の引っ越し公演直前の、ザルツブルグ音楽祭での実況録音だそうで。曲もその合間を縫って行われた、特別演奏会の曲目と同じ、ベートーヴェンの第二・第七交響曲。来日公演を前にした、お浚いと解釈すべきか、それとも直前に手掛けた曲目をそのまま持って来た、とすべきなのか。まあ、どちらでも良い事ではありますが。

ベーム晩年の、ザルツブルグ音楽祭やベルリン芸術週間での実況録音は、わたくしがクラシック音楽に関心を抱く様になった高校生の頃、毎年暮れになると国営放送のFMで良く流れたものでありました。これまで発売された、ザルツブルグ音楽祭の実況録音盤を見ると、大体1970年以降の物はステレオ録音で残されている様なので、もう少し陸続と当時のベームの実況録音が発売されても良さそうに思うのですが。尤もこれはわたくしがベームを御贔屓にしているから、かも知れませんが。

ベームの実況録音は、随分色々な演目がFMで流れたと記憶していますが、わたくしが今でも印象に残っているのは、先ずベルリン芸術週間でのベートーヴェンの第三交響曲『英雄』。最初はガタガタだった演奏が、途中で盛り返して後半は凄い演奏であった事が、故福永陽一郎氏の論評でも取り上げられていましたね。ウィーン・フィルとの組み合わせでは、一番最初のシューベルティアーデの演奏会(と記憶する)での、シューベルトの『未完成交響曲』と『グレート』。
このうち『未完成』の方は後年DGから発売されたので、今でも耳にする事が出来るのですが、『グレート』の方は冒頭のホルン・ソロの部分で、何かが引っ繰り返ったのか、「バーン」と云う大きなノイズが入って仕舞った事もあってか、DGからは同時期のドレスデン国立歌劇場との録音が。只、過去の記憶で美化されて仕舞った部分も多々あろうか、と思いますが、ウィーン・フィルとの演奏の方が良かった様な記憶があります。

ケチケチしないで、当時の実況録音をガンガン出して貰いたいもの、ではありますが、中々難しいのかも知れませんね。


1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する