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2015年01月15日23:58

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新譜之雑談帖(その177)―マーキュリー・リヴィング・プレゼンス・コレクターズ・エディション3(53CD)

マーキュリー・レーベルと申しますと、わたくしがクラシック音楽に興味を持ち出した頃は、確かフィリップスの傘下であったかと思うのですが、録音の良い事で当時から知られていたと記憶しています。ただ、フィリップスと云うレーベルは、録音されてからある程度年数が経った物はすぐに廉価盤にするのと、またその廉価盤をしょっちゅう番号等を変えては再発を繰り返していた印象がありまして、余り物を知らなかった当時のわたくしは、どうも安物レーベル的イメージが。余りメジャーな演奏家(と当時のわたくしが思いこんでいた)の録音も少なかった事も相俟って、食指を伸ばす機会は余り無かった様に思います。

CDの時代になりまして、やはりマーキュリー・リヴィング・プレゼンスのタイトルのもと、CDが発売されたのは平成に入って7、8年頃であったか、と思いますが、ポール・パレー/デトロイト交響楽団の演奏を収めたCDを購入して、それまでの認識が誤っていた事を思い知らされたのでありました。それから指折り数えて振り返ってみると、もう20年近くの歳月が経過している訳で、ぢぢいになった事を嫌でも思い知らされ、些か憮然としている次第。

さてそのマーキュリーの録音、でありますが、先達てからコレクター・エディションと銘打って、実にCD50枚組超のボックス・セットが2種類発売されました。凄いねえ、と些か感心もし、またちょっと呆れて(良い意味で)もいたのですが、評判が大分宜しかったと見えて今回第三弾が発売されるとの告知が。ううむ、根強いファンが多いのだろうなあ、と収録された演奏を見て、ちょっと腰を抜かしそうになりました。
何に腰を抜かしそうになったか、と申しますと。嘗て某塔音盤店のヴィンテージで復刻された事のある(と記憶する)、ポール・パレイ/デトロイト交響楽団でのシューマンの交響曲全集、ワーグナーの序曲集、メンデルスゾーンとハイドンの交響曲の録音が含まれていたから、なのでありますね。

ううむ。国内盤ではなく輸入盤で再発される時が来ようとは、夢想だにしませんでした。しかしこのシリーズ、録音数からすると指揮者ではアンタル・ドラティ、或いは吹奏楽のフェネルの物が大変多くて、パレーはいわば介添え的存在(枚数的な意味合い、においてですが)。パレーの録音欲しさに、CDで50枚を超えるボックス・セットを購入するのは、大いに躊躇せざるを得ないというのが正直な所。ドラティやフェネルが嫌い、と云う訳ではありませんが、正直申しまして録音を出来るだけ収集したい、と考えている演奏家では無いので、非常に悩ましい所。

叶う事ならば、演奏家毎で纏めて出してくれませんかねえ。尤もパレーで纏めて貰っても、かなりの数の演奏が重複して仕舞うのですが、それはこの際お構いなし、とする事として。何とかそんな日が来てはくれないものでありましょうか。嗚呼……
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