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2015年01月11日21:48

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コンバージェンス-1/10の飛行記録(2)

三連休。1日くらいは飛びに行きたい。
しかし、行くとしたらいつか。それが問題だ。
上昇気流の無い日に訓練飛行をするだけではつまらない。というわけで、木曜日あたりから気象情報を集め始める。金曜日の時点の予報では、土曜日(10日)は西高東低の冬型の気圧配置で、北西風が強いことが分かった。日曜日(11日)は、それほど風が強いわけではないようだ。土曜日の風は、昼間には8m/秒にもなるという予報。滑空場のある河川敷では、予報よりも強い風が吹くことも珍しくない。地上での機体のハンドリングは難しくなる。風向によっては離着陸も難しくなる。さまざまなリスクが高くなる。
しかし、冬の強風時には、ユニークな上昇気流が発生する可能性もある。
土曜日に賭けてみることにした。

朝、滑空場に着いてみると、人数が少ない。教官は来ているのに、練習生がいない(笑)。
確かに、こんな強風の日に好んで「練習」をしようと思う練習生もいないだろう。
集まって来ているのは、競技用のグライダーに乗るベテランばかりである。トリッキーな上昇気流の「ニオイ」を嗅ぎつけてきたハイエナ(笑)たちである。この中では、僕などは「初心者」になってしまう。

滑空場に出てみると、ともかく風が強い。しかも、土手を越えてくる横風ということで、離着陸には一番「やっかい」な風だ。

機体ASW24を仲間と組立て、お昼前に出発しようと思った。
今日は、可能であれば「遠出」をする決心だった。滑空場から半径9Km圏内で飛ぶだけであれば、こんな日に飛ぶ必要は無い。そのため、国土交通省の東京空港事務所に電話をかけ、「飛行計画」を申告することにした。
で、電話をかけるのであるが、何度電話しても「お話中」・・・。
お昼の直前になって、やっと電話がつながる。が、出てきた担当官の愛想が、なんとなく悪い(笑)。
「デパーチャー(出発)0300(=日本時間12時)」と申告すると、「もうすぐですね」とつぶやかれる。やっと申告が終わると「デパーチャー過ぎてますよ」と言ってくる。時計を見ると12時3分ほどになっていた。「こまけぇ奴だな」と思ったけれど、逆らえる筋合いではないので「デパーチャーを0320に訂正します」と言うと「デパーチャー・タイムを0320に訂正」と復唱されて、飛行計画のファイルが完了した。

見ると、すでにグライダーを飛行機曳航する準備が出来ている。あわてて、出発準備。
横風が強いので、滑走路を斜めに使って離陸することになった。
離脱地点は、滑空場の上空3000フィート(900m)をリクエストする。
風で対気速度がかせげるので、すぐに離陸する。風上に向けて斜めに離陸するが、どんどん風下に流される。曳航中も気流の乱れを感じる。

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滑空場の上空、高度900mで曳航機から離脱。風上側に飛んでみるが、下降気流が強い。5m/秒を超える下降気流だ。しかし、上昇気流の存在を信じて飛行を続ける。

高度700mでサーマル(熱上昇気流)にヒットし、900mまで上がる。雲の様子を見ると、風上方向にクラウド・ストリート(雲の道)が出来ている。

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雲に沿って西北西に向けて真っ直ぐ進む。渡良瀬川の南側を川に沿って飛ぶ。直線滑空のままでも上昇していく。どうやら、コンバージェンス(収束性の上昇気流)のようだ。速度を最小沈下率の85Km/時くらいにする。それでも、前に進むから、上空の風も10m/秒くらいだったのだと思う。強いところは、5m/秒を超える上昇気流だった。

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足利を越えて桐生まで届くだろうかと思った。

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しかし、途中で雲も上昇気流も途絶えた。北関東自動車道と渡良瀬川がクロスするところ(滑空場から22Km地点)あたりで反転することとした。直線滑空で20Km進みながら、高度1000mから1780mまで上がった。

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帰りは、雲も途切れ途切れになり、上昇気流も途絶えたようだ。

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帰り道、「銀に帯せる利根川」が見えた。多々良沼は、強風で波が立っているのが見えた。

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板倉滑空場に戻して980メートルまで落ちたところで、再びサーマルで上がる。

■北西風コンバージェンス解説
http://maru-wgc.blogspot.jp/2014/01/2014119.html

(つづく)



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