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2014年08月17日00:31

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『メアリーと秘密の王国』

メアリーと秘密の王国

 生と死の戦いは身近に存在する問題なのに普段は意識しない。
森に小人が住んでいると信じる研究者の父と距離を置く娘メアリー・キャサリン(以下MK)。
母の死で再び父と暮らすようになるが、ある日ひょんなことで小さくなってしまい<森の後継者争い>に巻きこまれる。
100年に一度の森の支配者交代の日を迎えたタイミングで事件に巻き込まれるMK。
森の護衛官であるリーフマンの名家に生まれながら、放蕩するノッドが彼女と出会い次第に心動かされてゆく。
<生>を代表する森の女王タラと<腐敗の世界>に住むマンドレイク率いるボーガンたちの激しいバトルが虫サイズの視点で描かれる。

 『アイス・エイジ』のクリス・ウェッジ監督のファンタジー・アドベンチャー・アニメーション。
『アイス・エイジ』時代を思い浮かべるとCG描写の進歩は隔世の感がある。
原題はEpicで、森を舞台にまるで小さな『ロード・オブ・ザ・リング』のような世界が繰り広げられる。
他にも『ミクロキッズ』、『バグズ・ライフ』や『スターウォーズ』っぽさも想起される。
木々の鮮やかな色彩や鳥の羽の柔らかさなどはもちろんだが、何より光の表現力に驚く。
森を抜ける太陽光線の反射や空気中の細かな粒子に拡散される描写が現実以上かも…と思わせる。

 キーワードは<生と死>と<親子>か。
ある者は親をまたある者は子をなくすが、それをいかに受け止めるかで自分の未来は変わって行くのかもしれない。
足が1本なくなっても元気な愛犬オジーの存在が意味するところは自ずと理解されるところ。

 森の中を駆け回るスペクタクルな描写とユーモアのバランスがいい。(特に軟体動物のギャグ。)
闇との戦いの末に、意固地になっていたMKとノッドの成長が感じられる。
劇場公開は吹き替えのみらしいが、オリジナルのキャストは中々豪華。
ヒロインMKをアマンダ・セイフライド、女王タラをビヨンセ(劇中歌も)、リーフマンの兵士ローニンをコリン・ファレル、敵のマンドレイクをクリストフ・ヴァルツ、物知り芋虫をエアロスミスのスティーブン・タイラーが務める。

 基本子供向けファミリー映画で、大人も童心に帰って森の探検(あるいは昆虫採集)気分で楽しめるのではないだろうか。

フォト


アカデミー賞アニメーション部門にもノミネート。


10月18日よりイオンシネマ系で公開。
なおドイツ盤BDには字幕も音声も日本語収録。
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