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2014年07月15日22:02

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地上を走る−ディモナ、2発目(3)

さて、エンジンの始動が終わり、いよいよ機体を動かすことになる。
普通のグライダーの場合、すでに発航地点に(人力で)移動された機体に乗ることになる。
それに対して、モーター・グライダーは、駐機場所から発航地点まで自分で動いていくことになる。
つまり、パイロットである僕が「運転」していかなければならない。

「それじゃあ、ピストにリクエストして。」
と教官に言われ、気の利いた英語を思いつくことができなかったので(笑)
「板倉フライト・サービス。2845。ピスト横までのタキシーをリクエストします。」
と無線機で言う。「クリアー」である旨の返信があり、いよいよブレーキを外して機体を動かす。

ディモナには、方向を転換させるための車輪というものが無い。
方向転換のためにあるのは、方向舵と左右の車輪ブレーキだけだ。
滑走路に向いた機体をタキシー・ゾーン(誘導路)に入れるには、右90度旋回をしなければならないが、地上でそうするためには、スロットルを調整してプロペラを回し、その風を方向舵に当たるようにし、方向舵を思いっきり右側に動かし、併せて右ブレーキをかけなければならない。
これが、すんなり出来ればいいのだが、なかなか思ったように機首が回らない。
教官の助けを借りながら、なんとか90度方向転換すると、教官が、
「タキシー・ゾーンで、蛇行の練習をしてみよう」
と言う。つまり、地上での方向転換を連続してやってみろというのだ。

これが、まったく上手くいかない。
ラダーを効かせるためには、エンジンを吹かさなければならない。
しかし、そうすると走行速度が上がってしまうので、あわててブレーキを踏む。
そうすると、機体が遅くなって、方向転換が出来ない……。
どこかに、機体を安定させて、方向転換も容易であるような速度(とスロットル・コントロール)のポイントがあるはずだ。しかし、それが分からない。速度を一定させて機体を走らせることが出来ない。

速度のコントロールが出来ないと、方向のコントロールも出来ない。
方向転換が不足していたり、回り込み過ぎたり。一度は、土手に向かって進み過ぎ、教官が修正をせざろう得なくなってしまった。

右手でスロットルをコントロールし、両足でラダーとブレーキを動かしているのだが、それぞれの動きがチグハグで、意図を反映した調和のとれた操縦(運転?)となっていない。

舗装された道ではないので、機体を動き始めさせるのには、相応のパワーがいる。しかし、動き始めた機体の速度を維持するのには、それほどのパワーはいらない。地上を走るのに、動かしているのは車輪ではなく、プロペラによる風圧だ。

モーター・グライダーというものは、地上を走らせる乗り物ではないと思った(笑)。

ともかく、ピスト横まで辿り着いた。
こんなんで、飛べるのか???

フォト


■ディモナ、2発目
(1)飛行前点検
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1929144818&owner_id=2312860
(2)エンジンを動かす
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1929201893&owner_id=2312860

■初ディモナ
(1) http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1926088425&owner_id=2312860
(2) http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1926306156&owner_id=2312860

■ディモナ曳航
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1924102104&owner_id=2312860
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