『
死霊館』
『ソウ』の監督ジェームズ・ワンが贈る実話を基にした心霊ホラー。
主に1960年代に活躍したアメリカの心霊学者ウォーレン夫妻が体験した身も凍る出来事があった。あまりの恐ろしさで封印され続けてきた…とか言う触れ込みの本作。
心霊現象は日本でも取り上げられることが多い。だが
「幽霊の正体みたり枯れ尾花」…ではないが、たいていは科学的に説明がつく偽現象。
ところが科学的には説明できない<本物>と思える事件があったそうで、それがこの映画に描かれている。
それでも、基が実話であろうとなかろうと
観客にとって映画は作り物に過ぎない。
正直、我々には検証の仕様がないので、純粋にホラー映画としてどうなのかということになろう。
実話ベースゆえ『ソウ』のような演出は望めないが、それでも期待を上回らないまでもそれなりのレベルではあったと思う。
どこかで見たような場面(『フッテージ』『エクソシスト』など)も多いといえばそうかもしれないし誇張表現もあると思うが、過剰ではなかった印象。(完全フィクションならラストは違ったのではないか?)
ホラー映画には視覚効果もさることながら
音響効果が大切だと改めて知らしめてくれる。
科学的検証の小道具を使った演出も中々のもの。
むしろホラーとしてよりも
心霊学者のプロセスを紐解くくだりが興味深かったかもしれない。
ウォーレン夫妻が保管する数々の<いかにも>というグッズがこの監督らしさ絵作りを感じさせる。
隠されたテーマは<家族の愛>だろうか、子役が可愛かった。(ここ大事)
地下室、屋根裏、謎のクローゼットなどがある家に住んでいる人は眠れなくなる…かも?
しかし、ヴェラ・ファーミガ(『エスター』)は本当にこの手のホラーにマッチすると思う。
個人的には
岸田今日子に似ている顔立ちだと思うが、この辺の感覚は洋の東西を問わないみたいだ。(笑)
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