泉谷しげるの『春のからっ風』が大好きなのだが、一つ問題があった。
本人が歌うスローテンポの原曲より、別のミュージシャンが歌ったミディアムテンポの方が曲に合っているような気がしていたのだ。
なので、そんなバージョンはないのだろうとあきらめつつ、「本人がミディアムテンポで歌ってくれたら最高なんだけどな」と、長年思っていた。
ところが、そんなバージョンがあったのだ。
かれこれ二週間ばかり前のこと。早稲田の大隈講堂で開催された「つかこうへいの70年代」と題された座談会(出演:風間杜夫、平田満、根岸季衣)で、当時の舞台のダイジェストが十五分ほどVTRで紹介された。そのとき、ある舞台のBGMで、泉谷しげるが歌うミディアムテンポの『春のからっ風』が流れたのだ。
あったんだ……。
すぐに『春のからっ風』が収録されているアルバムを片っぱしから図書館から借りた。それはライブ盤まで含めて五枚ほどあった。
しかし、全部スローテンポだった。
どういうわけなんだ?
たぶん、海賊版か、あるいはどこかのライブから音だけ録ったのだろう。
たとえばこんなライブから・・・・・・。
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