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2012年05月20日19:15

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実力俳優の条件とは

 ぼくが考える俳優の実力をはかる物差しは、ナレーターや朗読といった「声」だけでどれだけ勝負できるか、である。
 その点において江守徹さんには長年うならされてきたが、このたび、佐野史郎さんもその一人であることを実感した。オープンカレッジで受講している「『古事記』と小泉八雲から日本の原風景をたどる」において、今回の講師佐野史郎さんが小泉八雲の著書の一部を朗読したのだ。佐野さんの実家は出雲で代々続く医者を営んでいるとのこと(竹内まりあさんの実家も出雲の老舗旅館を経営しているらしい)。その関係で今回の講師となったわけだ。
 やはり成功している俳優というのは運だけで登りつめたわけではない。実力なくして運はない。抑揚のつけ方は完全である。時には早く、時にはゆっくり、時には大きく、そして時にはささやくように朗読した。そしてプロだなと思うのは、それらがすべて押しつけがましくなかったことだ。今回は小泉八雲について勉強したというより、佐野さんの朗読劇を観た気分だった。

 さて、この「『古事記』と小泉八雲から日本の原風景をたどる」は全十回の講義なのだが、ぼくが出席するのは今回が最後となる。十回のうち三回しか参加しないなんてもったいないという考え方もあるだろうが、二カ月前にパンフレットの講師陣を見て最初からそう決めていた。ぼくにはそれで充分。小泉八雲についてこんなに学んだのは初めてだった。大満足である。


 夕方に帰宅後、久しぶりに「湯楽の里」に行った。モジョのマスターお勧めの“武井さん”に母をマッサージしてもらおうと連れて行ったのだが、別の人に当たった。
 でも、どの人が武井さんなのか知っておきたくて、受付の女性に「武井さんっておられます?」と尋ねたら、後ろから肩を叩かれ、振り向くと小林隆似の痩せた中年男性が「ぼくが武井です」と愛想よく言った。たまたまぼくの真後ろにおられたようだ。
 いつか指名したいと企んでいる。


*はみだし
 ショート・ショート・フィルム・フェスティバルと提携している「ネスレアミューズ映画祭」というのがあり、短編映画が無料で観られます。よろしければ下記のサイトからどうぞ。長くて十五分程度だから気軽に楽しめます。
 ぼくのオススメは『キネマトグラフ』『新しい友だち』『秘密の学校』『グレゴールの素敵な発明』『ハイ・メンテナンス』『タンゴ・アルゼンチン』。
 中でも『キネマトグラフ』は秀逸。いろいろ書きたいことはあるのだが、ネタバレになりかねないので我慢します。気になる方はご覧ください。
 http://nestle.jp/ssff/festival/#/list
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