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2011年11月16日12:57

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変わりゆく所沢

 昨年の秋ごろから、駅が大改修中である。完成は二年後だったっけ?
 これが完成すると、文字通り、生まれ変わるほどの大改修である。
 西武線全体の略図を見ると、所沢駅が中心であることは一目瞭然である。今まで改修してこなかったのが不思議なぐらいだ。
 駅に隣接していながらほとんど廃墟のようになっている西友も、この大改修のおかげで息を吹き返しそうである。いいことだ。
 ただ気になっていることもある。
 本川越行きホームにある立ち食いの狭山そば屋はどうなるのだろう。ぼくはあそこの天ぷらそばが大好きだ。会社帰りに、それが食べたいだけの理由で下車したこともある。
 西武線の他の駅にも狭山そばはあるのだが、なぜだか所沢が抜きん出ている。
 所沢が何か特別なことをしているようには見えない。注文を受けたらそばを数秒茹で、椀に盛り、天ぷらを乗せ、大きなズンドウから汁を注ぐだけだ。そばだって、いかにも業者から配達されたものだ。他店舗との違いは見いだせない。どうしてこうも違うのか。
 だがぼくが本当に気になっているのは、おいしさの秘密ではない。改修工事が終わって、駅構内のどこか新しい場所に移ったとき、もう今の味ではなくなってしまうんじゃないかという点だ。
 食べ物って本当に微妙で、何かの加減がほんの少し変わっただけで味が変わってしまう。ズンドウが新しくなったり火の当たり方が今までと違ったりしただけでも変わるだろう。「すごくおいしい」から「普通においしい」に変わるのはすぐだ。
 もしそれが現実に起きた場合、お客は決して店員に「味が落ちたからもう来ない」とは言わない。ただ黙って寄り付かなくなるだけだ。店サイドも、何がいけないのか分らないまま常連客を失う。双方が不幸になるわけだ。
 もしそうなっても、ぼくは手をこまねいているしかない。そもそもそうなったら、ぼくだって行かなくなる。
 そうならないことを祈るばかりである。

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