mixiユーザー(id:35851342)

2011年10月11日12:31

5 view

右利きアイランド

 一度だけ、「ミクシィ日記ニュースランキング」に大いに反応してしまったことがある。一位のテーマが「左利き」だったからだ。
 何を隠そう、ぼくは左利きなのだ(別に隠してないが)。
 圧倒的多数の右利きの方たちは気づいていないかも知れないが、世の中って、全部右利き用にできている。駅の改札を抜けるとき、パスモやスイカをかざすのは右側。ハサミは右手に持つことを前提にした設計になっている。包丁やナイフの刃も研いである面は右用。
 左利きには器用な人が多いと言われているが、右利き社会に左利きが合わせて、というか合わさざるを得ないために自然に器用になるというのがぼくの考え。
 まあ、左利きとひとことで言ってもバランスはまちまち。「何が何でも左」という人もいれば「できれば左」で済む人もいる。小学生のとき、同級生に両刀使いのツワモノもいた。草野球で、右でも左でも違和感なくボールを投げられるのだ。ちなみにぼく自身は「何が何でも左」。
 話を戻す。
 ミクシィ・ニュースによると、アインシュタインもモーツアルトもビル・ゲイツも左利きらしいが、そんなことはどうでもいい。ぼくが強く反応してしまったのは、一九七〇年ごろまでは、左利きを右利きに矯正する教育がまかり通っていたという記述である。その強引な方策が左利きの児童にとっては苦しみ以外の何ものでもなかったと。
 そうなのだ。ぼくはまさにこの間違った教育の犠牲者(あえてそう表現させていただく)で、子供のころに箸とペンは右で扱うように矯正された。無意識のうちに箸を左手に持ってしまったときに手の甲をピシャリと叩かれた記憶もある。
 子供のころ、それが嫌で嫌で仕方がなかった。小学生のとき、同級生(前述の同級生とは違う別の男子生徒)に箸もペンも左手で扱っているヤツがいて、彼の両親の教育方針がうらやましくて仕方がなかった。
 ぼくなんか、今は一応、箸もペンも右手で扱っているが、もし水彩画でも描く機会があったら、細かいところを塗るときには筆を左手に持ち替えなくては描けない。
 現代では矯正地獄の犠牲者はいなくなった。学校でも職場でも、自分が好む利き手で作業する自由がある。ぼくもそんな風に育ちたかった。何しろ自分のプロフィールで一番気に入っていることが左利きであることなのだ。野球が大好きなので、有利とされている左利きであることが無性にうれしい。二十八歳ぐらいまで草野球をやっていたのだが、エースで四番だった。ピッチャーのとき、投げ方はアンダースローだった。しかも速球派。まずお目にかかれないタイプである。なのでほとんど打たれなかった。ちなみに、参考にした投げ方は阪急(現オリックス)の山田久志。
 ああ、こんなことを書いていたら野球がやりたくなってきた。

 タイトルはサザンオールスターズの『爆笑アイランド』からパクりました。

1 6

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する