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2011年04月22日09:58

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追悼、シドニー・ルメット監督

 またしても大好きな監督が亡くなってしまった。リンパ腫。まあ、八十六歳なのだから長生きと言っていいだろう。
 四十本を超える作品の中でぼくが大好きなのはこの五作。『十二人の怒れる男』『質屋』『セルピコ』『狼たちの午後』『ネットワーク』。特に『十二人の怒れる男』と『セルピコ』は秀逸だ。
『十二人の怒れる男』を初めてみたのは高校生のとき。陪審員たちが被告の有罪無罪を評決する激論映画なのだが、ほとんどサスペンスと言ってもいいほどの臨場感に手に汗握ったものだ。三谷幸喜の出世作『十二人の優しい日本人』はこの映画を下地にした喜劇である。
 注意! もしこの日記で『十二人の怒れる男』を観ようという気になった方がおられたなら、是非日本語吹き替えでご覧ください。字幕だと登場人物が多いのでよく分らなくなってきます。
 そして刑事ものの『セルピコ』。ぼくはアル・パチーノは大好きな俳優の一人だが、きっかけはこの映画だ。カッコよくて、正義感が強く、でも挫折の連続で、哀愁あふれる作品だった。構成も面白く、最初にセルピコ刑事が打たれるシーンから始まる。そして救急車で病院に運ばれていくセルピコ刑事が過去を回想していくように本編に入っていく。
 よくある手法ではある。『アラビアのロレンス』、『ガンジー』、『アマデウス』、みなそうだ。珍しくはない。だが客を掴むやり方として、ぼくはこの手法が大好きだ。
 遠い日本の一ファンより、冥福を祈る。

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