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2011年02月15日13:00

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モジョライブ〜ブルース・バスターズ

 二月十三日。
 昼間。
 福祉施設の大浴場にゆっくり浸かったあと、両親と三人でスーパー「アルプス」のフードコートで焼きたてのパンを食べ、仏子の図書館映画上映会に向かう。
『夏の嵐』。ルキノ・ヴィスコンティ監督作品。まだ観ていない作品なので嬉しい。
 伯爵夫人がイケメン将校に熱を上げ、大金と恋を失うという一行で書けてしまう短絡的な物語。アメリカ映画的なテンポの早さとドラマチックな展開を求める客には満足できないだろう。ぼくも昔は満足できないクチだった。映画評論家たちがこぞって絶賛する『ルートヴィヒ』に、いったいこれのどこがいいのかと理解に苦しんだ。それが今ではヴィスコンティ作品の格調の高さに、すべての作品を観ておきたいと思うほどの変わりよう。ぼくとしてはこの変化を成長と呼びたい。オススメは『ベニスに死す』と『家族の肖像』。

 夕方。
 モジョに向かう。メインはブルース・バスターズ。ぼくのブルースの知識は限りなくゼロに近いのだが、オールスターバンドらしいので見逃せない。オープニングアクトで、初めて観るモジョスタッフのチカさんバンドへの期待も大きい。
 モジョで聞くチカさんの「スタジオ練習がほとんどない」、「間に合わない」というネガティブ発言を真に受けていたら、それが単なる謙遜だったことが判明。六人のブルースバンドは息の合った演奏を披露、その一体感はバンドの楽しさを改めて示してくれた。ぼくは客がリラックスした暖かい雰囲気のなかで音楽を聴くのが大好きなのだが、理想的だった。かつてはぼくも少しだけドラムを叩いていたので、ついドラムに目と耳が行ってしまうのだが、実にメリハリのある力強いドラムだった。バンド全体に対してかなり貢献していたと思う。
 ドラムのうまさでは次のロックスもすごかった。ギター、ウッドベース、ドラムの三人編成なのだが、それぞれの実力がスバ抜けていて、四十人ぐらいの客はチカさんバンドのときとは打って変わって水を打ったように静まりかえっていた。最後にギターの人が「ハッピー・バースデイ」というオリジナルを歌ったが、それを聴いていて村上春樹の『バースデイ・ガール』という素敵な短編小説を思い出した(『バースデイ・ストーリーズ』収録。中央公論社)。詩の内容云々ではなく、全体のイメージが重なったのだ。
 トリのブルース・バスターズは完全なプロフェッショナル。しかもベテラン。ぼくがどうこう言えるものではない。演奏レベルが高いのに押しつけがましいところがなく、リーダーの妹尾隆一郎氏が大阪人らしいサービス精神にあふれたMCで会場をなごませていたのは立派。

予告。
明日の日記にも、さらにモジョが登場。 Coming Soon!
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