mixiユーザー(id:5708627)

2024年04月17日03:53

100 view

エド山口は、なぜエドなのか。

「えー、昔のことよくおぼえているねぇ」
と、まあ、言われ続けて生きてきたんだけど、たまげた人に出会った。エド山口、モト冬樹のお兄さんですね。

「まー、よくおぼえている」
 なにをおぼえているかと言えば、くだらないことをおぼえている。それが、えらい。テレビの番組のことだったり、それも脇役のことだったり。談志が死んだ後、古いことはこの人かなあ、と思うんですね。

「ボ、ボ、ボ、ボクラは少年探偵団」の歌を歌いながらカバヤ・キャラメルの話が出てきた。
「そう、カバヤ、おまけ、それ大事」とか思っていると、
「テレビは違うんですよ」ってテレビ版の主題歌を歌い出した。歌があると話の転がりがいいやね。うらやましい。ほんとに「ボ、ボ、ボ、ボクラは…」とはまるで似ていない歌でした。

 モト冬樹とふたりで遊びに出る。
「早く帰ってこないと人さらいにさらわれちゃうよ」
とお母さんの言葉を背中で聞いて玄関を飛び出す。この「人さらい」がね、実に時代の言葉でね、子供はみんな信じてたからね。夕暮れると、電柱の裸電球が点いている。ハッと遅い時間に気がついたりして、
「大変だーッ」
 襟元を竦めたりしながら家に駆け込んだりしたんですね。当時のガキは。

 元に戻ります。隣町まで足を伸ばしていたエド兄弟。あれ、いつの間にかすっかり遅くなっていてお腹も空きます。家はまだまだ遠い。そこをゴロゴロとおでんの屋台が兄弟を追い越します。ゴロゴロ。
「ひろゆき(モト冬樹のこと)、お腹すいたか」
「うーん」
「そーか」
 エド、ポケットの手を入れると指先にかすかに15円がさわる。
(買い食いするな、とお母さんに言われているけどしょうがないか)
「ひろゆき、絶対にお母さんに言うなよ、絶対だぞ」
「おじさん、15円ぶんおでんください」

 で、真っ暗になってようやく家に帰り着くのだけど、翌日、朝一
「おでん、おいしかったー」
の弟の「ひろゆき」のひとことでみんなバレちゃうという、ま、当時を伝えるよくできてる話ですわ。

 61年(昭和36年)かな、TBSに「ミスター・エド」という輸入ドラマがありました。これ「ウマがシャべる」がテーマのドラマ。馬が普通に人間となんとなんとシャべるんだから、すごいよね。
「ウイルパー(これ主人の名前)、キャロル(ウイルパーの妻)が怒ってるよ」
とかね、ウマがいろんなモメ事にクチを出して進行するという、発想がすごいドラマ。
 この「ミスター・エド」のエドをとってエド山口としたはずです。馬のミスター・エドが
「ウイルパー、どうする」
とかのうのうと日本語を話しているワンカットを見れば
「なるほどねー」
と命名の理由がわかります。クリソツです。気分がまるでクリソツ。どっちが馬で、どっちが人間かわからなくなるぞーというくらいの話。ちなみに吹き替えの声は、三遊亭金馬というウマい話です。

 本業というか本芸はギタリスト、それもベンチャーズ。これは日本一と言っていいのじゃないかな、と思っています。これは文字じゃ伝えきれないので、またいつか。
 実はエドは(語呂がいいねぇ)、ぼくらより2〜3年年上で、ベンチャーズとかみゆき族とかなんでも先発していてね、感心していたんだ。戦後サブカルチャーをひっぱてきた世代なのかな。そういう意味では「尊敬される世代」かな。

 そのエドが自作シリーズの中に「追悼・筒美京平先生」という回を上げていて、「京平先生は渡辺栄吉という名前で」と話しはじめたときは思わず子供時代を思い出して泣きそうになりました。渡辺のお兄ちゃんは、亡くなりました。しょうがないな、おでんを食べようかな、と思いました。
1 6

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2024年04月>
日 月 火 水 木 金 土
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930