長嶋さんの国葬。どう、あなたのご意見は。
「パーッと陽気にやりましょう」
「えー、もう、陽気が一番ですから」
わたしは、のり平さんのそのご意見に賛成ですよ。
と言ったってねぇ、あたしはねぇ、長嶋さんのファンじゃないんですよ。空っけつ。認めてるだけです。スキップがうまい人だってことを。
あたしはねぇ、長嶋さんの横で不遇を囲っていた広岡さんねぇ、あの方がカラダ中で見せるショボンとした姿が好きでした。色川先生の言うところのう不充足を抱えた人に、インチメントな感情を持ってしまうんですね。
それが、なぜ。
えー、そうお思いでしよう。長嶋さんは、アンチもコンチもポンチも、みんな抱きかかえていっしょに行進をはじめそうな人です。長嶋式フランス行進です。
「あ、あれ、カール、カール、カール」
行列には、カール・ルイスさえ呼び込んでしまう。
「オーケー、オーケー、○△*#○!♭…」
ほら、カールはついて来た。
「長嶋さんがいなかったら、ぼくの野球人生はいまとだいぶちがうものになっていたでしょう」
チーン。こういうのダメ。なし、なし、なし野佐太郎に火消しの三次(オマケです)。
松井が祭壇の前でバットを振るんだ。そしたら、マイクが風切音を拾う。
ビュ、ビュ、ビュ。
「松井、いいねぇ。うーん、それだよ、それ」
長嶋さんの声が流れるんだ。そうしたら松井のやつ、とうとう泣き出しちまぇんのよ、となる。(ちげぇねぇ)
電話の呼び出し音がなって、
音楽が流れる。お、お、長嶋さんの声、
「熱ちゅく、熱ちゅく
信じていた〜い」
すかさずザードも応援します。「果てしない夢」です。坂井泉は長嶋さんにすっかり合っているなあ、と気がつく。
特大スクリーンには、ある一文字の記号が表示されます。そ、そ、そいつは、その記号は「♂」だった。特大18mの「♂」。長嶋さんの声、
「男はいつもゼロからの出発です」
いまどきのことだから、「男」を「人」と変えてもよしとしようかな。スクリーンの画面は、ホロホロっと顔のアップに切り替わります。
○
「あーたねぇ、どうしてクドクここまで書き込むの」
実は、実はです、安倍さんの国葬と文字面(モジズラ)だけですがね、比べることはできないか、と思ったのですね。
いろいろ意見はあろう。あるのだが
「安倍さんの国葬より、長嶋さんの国葬だろう」
と言い出すヤツが現れないか、現れたらいいじゃないか。ぼくは、そう思う。それが公平というものさ。
日本人は権威に弱い、それをいいことに権力がのうのうと時代の前にしゃしゃり出る。さーて、これほどインチキなことはない。いつも安全圏にいる政治家は、表彰式の時だけはいつのまにか最前列にいる。変だろう。
スーッ。
後ろの方から、前に出ようとする政治家の足をホイと引っ掛ける。そういうの、あたし、好き。
ショナイです。
「ご陽気の後はね、みなさん、パーッとまた陽気で」
「陽気なあーたは、日が暮れなーい、なんてね」
というわけで(達者だなあ、のり平さんは)と思いつつ国葬への道、御開きです。
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