今日は衆議院選挙(アンド・モア)。
予想通りの結末になってしまった気がするが、皆さんの応援した人はどうだったでしょう?
どうも私はマイノリティ好きらしい…。(笑)
さて、テレビも選挙一色になってしまって見る番組がないと、子供時分はうんざりだったが今はDVDとかレコーダーとかで(あるいはゲームやPC)自由な画面を選べるようになっている。
年賀状がちょいと目処がついたので、小休止でDVD鑑賞をしてみた。
海外盤に日本語がついているケースがあることは前にも述べたが、
たまにだまされることがある。
この『向高處行(Higher Ground)』という映画もそう…。
台湾盤だが、しっかりデーター欄に『日』の表示があり、販売サイトでも明示してある。
だがプレイヤーにかけた瞬間に嫌な予感がした。
日本語対応してあるケースでは、トップ画面に日本語表示が出ることが多い。
(日本語表示が出ても日本語字幕ないケースもあるが)
ところがこれはまるで出なかったので、もしやと思ったら…やはりない。
…ここであきらめるのか?
しかし人間観られないと分かると観たくなるもの。
「神様は乗り越えられない障害をお与えにならない」
念ずれば何とやらですね。
なんとApple Storeにありました。日本語字幕つき。
「神様ありがとう!」
しかし、レンタルするにしても購入するにしても余計な出費だ。
どうやらまだお布施が足りないらしい…。(涙)
そんなわけで涙なくして語れない鑑賞となった
ヴェラ・ファーミガの監督デビュー作。
『ハイヤー・グラウンド』(2011年)
ずばりこれは日本公開は難しいでしょう。
キリスト教原理主義の生活を描いていて、聖書に理解がないと分かりずらい箇所(異言とか)が登場する。
正直、私も理解できているとは言い難い。
着目すべき点は
ヴェラ・ファーミガが<何を>描いているかではなく<なぜ>描いたかであろう。
原作はキャロリン・S・ブリッグスの自叙伝ということだが、自由奔放な妹とは対照的に幼い頃から信心に芽生え、ロッカーと若くして結婚した生活がつぶさに綴られる。
監督としての手腕はとりわけ抜きん出ているとも感じないから、きっとテーマの方に親近感を抱いたのではないか?
映画は主人公コリーヌの幼少期から母となり3人の子どもをもつまでの期間を描いて見せるのだが、話としてはさほど大きな起伏や盛り上がりといったものは感じない。それなりに事件は起きるが実に淡々としたもの。
描かれる時代がやや古めなこともあるだろうが、ヒッピーっぽい雰囲気も感じられる。
キリスト教原理主義者のグループ内の話が大半を占める中、仲間の既婚女性と互いの性に対する分析にコリーヌの性格が伺える。
様々な人生経験を経て信仰心にどう変化が見られるかが見所であろうか。
ティーン時代のコリーヌを演じている役者がヴェラ・ファーミガと良く似ているなぁと思ったら
実の妹タイッサ・ファーミガで、なんと年の差21歳!
ヴェラは第2子でタイッサが末っ子ということらしいが、まるで親子。ウィキによると、両親はウクライナからの移民で、ヴェラ自身6歳まで英語を話さなかったとか。7人兄弟と子沢山一家で、<規律、宗教の教えを厳格に守ることを強いられた>結果では?というようなブログも読み、なるほどなぁと納得。
この映画はヴェラ自身の生い立ちと重なる部分が多いのだろう。
牧師やキリスト教原理主義のリーダーたちが胡散臭いキャスティングで実に良い。
娯楽映画としては誰にでも勧められるものではないが、ハリウッド女優にしてはどこか控えめで陰のあるようなヴェラ・ファーミガという存在に興味がある人は知っておいて損はないと思う。
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