『
ドリームハウス』
「オレって天才」、きっとこの映画のアイディアを思いついたときにはそう感じただろう。
しかし、その後シナリオ化から撮影と具現化するにつれて乖離していったのではないか。
ダニエル・クレイグ演じる小説家志望の男が愛する家族と<引っ越した家が呪われた家だった>という古典的なスリラー仕立てで始まる導入部と、
<ある地点>で様相を一変する作りは賞賛すべきか戸惑ったというべきか…。
『マイ・レフトフット』『マイ・ブラザー』などを手がけたジム・シェリダンゆえ凡百なホラー映画になろうはずはないが、どこか無理を感じる。
正直言うと、トリッキーなカラクリは薄々気がつく。
これと似たケースを見たことがあるからだが、本作の魅力は後半のはずなので、それ自体は大きな問題ではないだろう。
ただ、後半のみを観ると決して珍しいとは思えない。
本来同じ作品にあるべきではないものを合体させたあたりが発想力なのかも知れないが、問題は最初のハードルの方がクライマックスよりも上回っているからではないだろうか。
愛妻家で子煩悩のダニエル・クレイグという役どころは珍しい気がするし、レイチェル・ワイズ、ナオミ・ワッツの好演や子役の愛らしさも魅力的だが、クライマックスを冷静に見てしまっている自分を感じた。解決や納得はしてもスッキリはしないのだ。
↑ 余談ですけど、都内では上映館が少なくて久々に池袋で見ました。
ですが、映画館の場所を間違えていて時間ギリギリで滑り込みセーフ…って感じになった。
今時なので座席は指定なんですが、「どの辺が空いていますか?」と尋ねると、具体的な席を二つピンポイントで返答してきた。
少し考えていたら、もう一つ離れた席を教えてくれたのですが、結局最初に言われた席を確保。
これは相当混んでいるのかと思いながら入場してビックリ…。
ガラガラですやん。
一つの列に一人いるかいないか…。
さっきの席選びはなんだったの?
まさか席は売れていたけど、客はさっぱり来なかった…ってことはないよね?
それこそホラーか!?
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