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2021年12月13日00:11

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鉄道之雑談帖(その233)―EF510-300番台の新製

わたくしが鉄道写真を撮り始めた頃、旧国鉄に属する電気機関車は多士済々でありました。戦前生まれの古豪機関車も未だ健在、新型直流機関車もEF66迄が出揃っていて、東京駅や上野駅に出掛けてはその雄姿に見とれたものでした。
それから幾星霜、古豪機関車連は殆どがJR発足前後迄に姿を消し、今や国鉄時代に製造された新型直流機関車(交流・硬直両用も含めて)も淘汰が随分進んで仕舞いました。些か寂しい思いもありますが、ものにはどうしても寿命があるので、止むを得ない所かと。そんな中、またまた国鉄型電気機関車を淘汰する為の機関車が落成した、との事。ヤレヤレ。

<引用開始>
九州向けのニュージェネレーション「銀釜」! EF510-301号機、報道公開exclamation ×2

 JR貨物では、従来日本海縦貫線をメインに運用していた交直流電気機関車EF510形を九州地区にも投入して、国鉄型のED76形およびEF81形の置き換えを進めていくと発表していた。この度、その九州向けの新たな番代区分300番代301号機が、製造メーカーである川崎車両兵庫工場にて報道公開された。

最大の特徴が、まったく新たな銀色をベースとしたカラーリングだ。この銀色は、九州地区で今も活躍しているステンレス製のEF81 303号機のイメージを投影したもの。同じ銀色だが元「カシオペア」塗色の509・510号機ともかなりイメージが異なるのは、裾回りをダークブルーで塗り分け、その間に赤色の帯が配されているからだろうか。愛称は0番代のそれと同じ「ECO-POWER レッドサンダー」で、そのロゴマークが車体側面中央部に大きく記されている。

 機構面での大きな違いとして、交流回生ブレーキを装備していることが挙げられる。これは「JR貨物グループ長期ビジョン 2030」で掲げた「グリーン社会の実現」という価値を提供するため、貨物鉄道輸送における消費電力削減に向けた施策である。ただし現状では発電/回生ブレーキ併用で落成しており、回生ブレーキの各種性能確認走行試験を経て、結果が十分に確認出来た後、発電ブレーキ関係機器は撤去する予定とのことだ。運行開始日は2023年3月予定とされており、1年以上の時間をかけてかなり慎重に性能確認が行われる見込みである。

<引用終了>

出典Web:https://rail.hobidas.com/news/352016/

記事にありますEF81-303号機は、元来は関門トンネル用に車体をステンレス鋼としたもので。海水による腐食防止の為に、此処を走る機関車は初代のEF10型、二代目のEF30型もともにステンレス・ボディでありました。で、EF30型の後継機として製造されたEF81型300番台(4両しか製造されなかったと記憶しますが)もステンレス・ボディで最初は特に塗装を施される事はなかったのですが、後に301,302号機は塗装が施されて仕舞い。
303,304号機は無塗装のままのステンレス地でしたが、304号機は既に廃車。唯一残った303号機が『銀釜』と呼ばれて(『釜』は蒸気機関車時代からの機関車の呼び名)今日に至っているそうで。

わたくしが九州でドサ周り稼業に身をやつしていた時代は、丁度EF30からEF81への淘汰の過渡期、でありまして。関西方面へ遊びに行くときは、当時日豊本線を走っていた寝台特急『彗星』を使うのが常でしたが、門司駅での機関車付け替え時には列車の先頭に言って、時にEF30、時にEF81300番台の雄姿を眺めたものでした。

それから幾星霜、九州に残る交流型電気機関車ED76型、並びに硬直両用電気機関車EF81を置き換える為に、このEF510-300番台の機関車の第一号が落成した訳で。ED76も最新型が製造されたのは昭和54年(1979年)、EF81は平成4年(1992年)でありますから、置換も止むを得ない所ですが、後継機の登場となりますとカウントダウンが始まった様で、せつないものがありますね。
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