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2020年02月13日00:45

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新譜之雑談帖(その645)―クリュイタンス・ショック(大袈裟)

先達てワーナー・クラシックスから、クリュイタンスの旧EMI録音集成が出ましたが、それ以降国内の再発盤は、ロゴ・マークがエラートのものに。EMIが健在なりし頃、クリュイタンスの音盤がエラートのロゴ・マークで発売された事は、無論なかった訳で。せめてワーナーのロゴ・マークなら、まだ忸怩たる思いを感じる事もなかったのだが、と思っていたのですが、先達てのラベル作品集(サンソン・フランソワのピアノ作品集と併せての)に引き続き、この度ベートーヴェン交響曲全集・序曲集が発売される、との告知が。

旧EMIは、昔から言われていた事ではありますが、この1950年代後半、独逸人指揮者のカール・シューリヒトにはパリ音楽院管弦楽団との、ベルギー人ではありますが長らく仏蘭西楽団で活躍していたアンドレ・クリュイタンス(この当時は、パリ音楽院管弦楽団の常任指揮者であったにも関わらず)ひは、ベルリン・フィルとのそれぞれベートーヴェンの交響曲全集を拵えさせた、という一風変わった企画を通して居りまして。

で、件のベートーヴェン交響曲全集・序曲集にも、燦然とエラートのロゴが。ふうむ。或いは仏蘭西人演奏家、或いは仏蘭西人作曲家の録音には、旧EMIのものであっても、エラートのロゴを張るのか、と思いきや。
最近出たものでわたくしが入手したものでは、チッコリーニのドビュッシーピアノ作品集は、確かにエラートのロゴなのに、ギーゼキングのドビュッシーピアノ作品集、ミュンシュのワーナー録音集成(この中には、紛れもなくエラートへの録音も入っているにも関わらず)には、ワーナーのロゴ・マークが。どうでも良い事ではありますが、如何なるポリシーで使い分けをしているのか、どうもよく分からない所であります。

さて半年ほど前に、少なくとも日本では名盤の誉れ高いクリュイタンスのビゼーのカルメン組曲・アルルの女組曲の音盤が、テスタメントから発売予定という事を記しました。その後何音沙汰もないので、どうしたのかと思ってテスタメントのウェブ・サイトにアクセスしてみると怖い蟹。なんとLPでの発売、とあるではありませんか。ううん、大袈裟に言えば酷い衝撃。それなら最初から、LPの再発である旨断り書きをでかく表示してくれれば良いのに。という訳で全くの糠喜びに終わって、わたくしとしてはタイトルの様に、クリュイタンス・ショックとでもいうべき所。

この際ロゴはエラートでもなんでも良いので、ビゼーの両組曲のCDを出してくれませんかねえ、ワーナーは。
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