mixiユーザー(id:5087127)

2019年02月17日09:17

93 view

点鬼簿之雑談帖(その126)―直木孝次郎氏の訃報

歴史学者の直木孝次郎氏の訃報が伝わりました。享年100。

<引用開始>

古代史学者の直木孝次郎さん死去 「河内政権論」提唱

戦後の古代史研究をリードし、遺跡の保存運動にも力を尽くした大阪市立大学名誉教授の直木孝次郎(なおき・こうじろう)さんが、2日に老衰で亡くなっていたことがわかった。100歳だった。葬儀は近親者で営んだ。喪主は長女東野美穂子さん。1919年、神戸市生まれ。京都帝国大学(現京都大学)卒。大阪市立大学、岡山大学、相愛大学などの教授を歴任した。戦前の歴史観の原典となった日本書紀や古事記への史料批判を通じ、実証を重視した古代史研究を進めた。研究対象は幅広く、古代氏族や天皇制などについて論文を数多く発表。1964年には、古墳時代に大阪の河内平野に台頭した勢力が、奈良の大和盆地を拠点とした政権を倒し、新たな政権を打ち立てたとする「河内政権論」を提唱し、注目された。

大阪市の難波宮(なにわのみや)跡など全国の重要な遺跡の保存や検証に積極的に取り組んだ。89年に大阪文化賞を受賞したほか、2000年には文化財保護の活動を顕彰する和島誠一賞の第1回受賞者に選ばれた。03年にはその幅広い活動に対し、井上靖文化賞が贈られた。万葉集にも関心を持ち、自身でも歌集を出したほか、晩年には、海軍士官として終戦を迎えた戦争への思いを朝日歌壇に度々投稿した。戦後70年たった15年に入選した「特攻は命じた者は安全で命じられたる者だけが死ぬ」は、朝日歌壇賞を受賞した。

著書に「日本古代国家の構造」「日本古代の氏族と天皇」「古代河内政権の研究」など。

<引用終了>

出典Web:https://www.asahi.com/articles/ASM2J6DSGM2JPTFC00B.html?iref=comtop_list_obi_n01

わたくしが直木氏の名前を知ったのは、中央公論社から出ていた、「日本の歴史」シリーズでありました。無論最初の箱入りの装丁本には手が出ず、高校時代に文庫化されたものを買ったのでありますが、元来歴史が好きだったので、面白かったですね。尤も書かれたのが今から50年近く前なので、現代の歴史学からすると、訂正の必要がある部分も多い様ですが。

一代の碩学の訃報に接し、御歳には不足はないものの、矢張り寂寥感は否めない所。人生100年時代、なる言葉が世間をにぎわせて居りますが、直木氏の様に最晩年に至る迄、元気で過ごしたいものです。謹んで故人の御冥福をお祈り申し上げたいと思います。
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する