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2018年11月21日23:55

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新譜之雑談帖(その525)―ハイドン交響曲全集 メルツェンドルファー/ウィーン室内管弦楽団(33CD)

わたくしは昔々、高校生の頃某国営放送のFMラジオで、ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団の組み合わせで、第96番交響曲『奇蹟』を聴いて病みつきになって以来のハイドン愛好家、でありまして。LP時代にアンタル・ドラティ/フィルハーモニア・フンガリカによる、ハイドンの交響曲全集が発売される、という告知に接した時は一驚を喫したものです。

かのDGが1970年代に、各作曲家の交響曲全集を拵えて、これにも随分驚いたものですが、そのDGにしてハイドンの交響曲は全曲録音は叶わず―採算の問題もあった事は、想像に難くない所―オイゲン・ヨッフム/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団による、全12曲のザロモン・セットの録音でお茶を濁したものでありました。

それを英デッカが、世界初のハイドンの交響曲全集を拵えた、という告知が流れ、ああ、いつの日にか自分にはこの全集を手にする機会はくるのだろうか、と半ば諦めにも似た感慨を抱いたものですが、それから幾星霜。先年この全集がCDで比較的安価で再発された時に、随喜の感涙に咽びつつ(大袈裟)、ついにわが物にしたのでありました。

が。

それから更に歳月を経て、実はドラティの録音より前にハイドンの交響曲全集は録音されており、この度その録音がスクリベンダムから復刻される、との報に接し驚天動地(大袈裟)。そうすると当時の某キング・レコード(日本でのデッカ録音の音盤の発売元)は、虚偽の広告を出したのだな。実にけしからん、という事は今更とやかく大声を出した所で役に立たぬので止めにして。

わたくしはメルツェンドルファーという指揮者の名前に覚えがないのでありますが、某親方の詳しい記事によりますと、オペラ指揮者として随分鳴らした指揮者であった様で。只、記事を読んでみても、この全集が最初何処のレーベルに録音されたものか、の記述はないのでその辺りは些か物足りない所。果たして演奏のレベルがどの程度のものか、よくわからないので手を出す気には余りならないのでありますが、中々興味深いセットではありますね。
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