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2018年07月31日22:50

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憲法教は新興宗教か?

「日本会議中野支部で『安倍総理を勝手に応援する草の根の会』が開催され、私も応援弁士として参加しました。支部長は大先輩の内野経一郎弁護士。法曹界にありながら憲法教という新興宗教に毒されず安倍総理を応援してくださっていることに感謝!」

稲田前防衛相の既に削除されたtweetより
https://www.j-cast.com/2018/07/30335001.html?p=all

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僕は、今の政治情勢の中では、たぶん護憲派だと思う。

いや、「日本国民たるもの、日本国憲法の前文くらいは暗唱できるべきである」などと考えている僕は、「憲法教」の信者だと言った方が正しいかも知れない。

僕は、原則論として改憲に反対なわけではない。憲法と言うものだって「改正」されることはあるだろう。だから、今よりもましな改正案が提案されれば、それに賛成することもあるかも知れない。

いわゆる「憲法尊重擁護義務」というもの、つまり日本国憲法の第九十九条に書かれた
「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」
という規定は、国会議員の一般的な改憲論議を制約するものではないと思っている。

冒頭に引用した稲田発言を読んで驚いたのは、護憲派が「新興宗教」に擬えられていたことだ。
僕は、改憲派こそが「新興」であり、護憲派は言わば「旧教」だと思っていた。なので、稲田氏の現実認識と僕の認識の間には、何か根本的な食い違いがあるのだろう。

護憲派には、元々は「戦争」という強烈な現実(過去)があり、その経験からくる反省という心情的な核心があった。(このことは、最近の若者には知らされず、年配のバカ者には忘れ去られつつあることだ。)また、戦中の政治情勢への反動という性格もあったと思う。それが時を経て、理念化が進み、ある種の思想的な硬直を産んでいるということはあるかも知れない。護憲派の憲法論が、冷戦後の「平和」という課題に対して、充分な対応が出来ているかと問われれば、あまり自信を持った答はできない。
そうしたことを揶揄する言葉として、「憲法教」という言葉が生まれる理由も分からないではない。

しかし、こうした政治的な議論の「質」の低下は、護憲派だけに言えることではないだろう。

稲田発言を報じるmixiのニュースにぶらさがる「つぶやき」が30件ほどあったが、その大半は稲田氏を擁護するものだった。それらのうち「注目順」の第5位までを引用してみる。

「9条教信者ねw 消すなよw」
「9条は戦争誘致憲法。9条教は日本最悪のキチガイカルト。信者は皆死ね。」
「《�ػ�基地外左翼�ػ�》「九条教」」
「稲田さん!削除、撤回するのはホモレズ国費飼育保護法関連にして下さい。カルト9条教(狂)の知恵遅れ信者に憚る必要はないです」
「本当のことを指摘されるとヒステリー起こす人達がいるから大変よね。」

・・・・・・・

これらだけを見ると、改憲派というのは、本当に真剣に「国」というものを憂いているのかどうか怪しくなる。

改憲派にも、「まとも」な議論はあるのだろう。
しかし、反対派を「新興宗教」と呼んで蔑むような態度からは、「まともな議論」は期待できないだろう。(そもそも、「新興宗教」という言葉を侮蔑的なニュアンスで使う言語感覚自体が、政治家としては失格だと僕は思う。)

稲田氏は、日報隠蔽問題などにおいて、国防を担う実力組織の(実質的な)長としての統率力に欠けることを露呈した。
今また、政治家としての資質にも疑問を持たざるを得ないと感じられる。

■法曹界の護憲派を「新興宗教」 稲田氏が投稿、後に削除
(朝日新聞デジタル - 07月31日 19:37)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5224606

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