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2018年04月11日23:57

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経済之雑談帖(その39)―数百年分の埋蔵量のレアアース

わたくしが餓鬼の時分より、地下資源小国日本という概念は、嫌と言う程社会科の時間でたたき込まれたものです。今はどうなっているか知りませんが、今から半世紀以上も前、日本で自給100%の地下資源はセメントと硫黄だけ、と習った事を覚えて居ります。
それから幾星霜、現在中国に大きく依存せざるを得ないレアアースが、南鳥島近海の海底に何百年という単位で埋蔵されている、との調査結果が。おお。

<引用開始>

南鳥島のレアアース、世界需要の数百年分 早大・東大などが分析

早稲田大学の高谷雄太郎講師と東京大学の加藤泰浩教授らの研究チームは、日本の最東端にある南鳥島(東京都)周辺の海底下にあるレアアース(希土類)の資源量が世界の消費量の数百年分に相当する1600万トン超に達することを明らかにした。詳細な資源量を明らかにしたのは初めて。レアアースを効率よく回収する技術も確立した。政府や民間企業と協力して採掘を検討する。

レアアースはハイブリッド車や電気自動車、風力発電機などの強力な磁石、発光ダイオード(LED)の蛍光材料といった多くの最先端技術に使われる。だが、中国への依存度が高いのが問題視されてきた。日本の排他的経済水域(EEZ)に眠る資源を取り出すことができれば資源小国から脱却できる可能性がある。研究チームは、南鳥島の南方にある約2500平方キロメートルの海域で海底のサンプルを25カ所で採集し、レアアースの濃度を分析した。その結果、ハイブリッド車などの強力な磁石に使うジスプロシウムは世界需要の730年分、レーザーなどに使うイットリウムは780年分に相当した。
 
研究チームはまたレアアースを効率的に回収する技術も確立した。レアアースを高い濃度で含む生物の歯や骨を構成するリン酸カルシウムに着目。遠心力を使って分離したところ、濃度は2.6倍に高められた。これは中国の陸上にある鉱床の20倍に相当する濃度だ。東大の加藤教授は「経済性が大幅に向上したことで、レアアースの資源開発の実現が視野に入ってきた」と強調する。レアアースを巡っては、日本は大部分を中国からの輸入に依存する。中国は全世界の生産量の約9割を握るため、価格の高騰や供給が不安定になる事態が発生してきた。

一方、東大の加藤教授らは2012年に南鳥島周辺でレアアースを大量に含む可能性が高い泥を発見。14年には三井海洋開発、トヨタ自動車などと「レアアース泥開発推進コンソーシアム」を設立し、回収技術の開発に取り組んできた。

研究成果は英科学誌サイエンティフィック・リポーツ(電子版)に10日掲載された。

<引用終了>

出典Web:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29216170Q8A410C1EA2000/

はてな、南鳥島は今や周りをがっちりコンクリートで固められた、と一瞬思ったのですが、そちらは沖ノ鳥島の事でした。数年前にもレアアースに関する報道が流れた様ですが、今回はその時の発見を踏まえて、商業ベースで採算に乗せる事が可能かどうか、も視野に入れた探査であった様で。うまく軌道に乗ると良いのですが、さてどうなりますか。

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