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2016年06月08日23:55

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科学技術之雑談帖(その21)―夏目漱石のアンドロイド

わたくしの世代ですと、「アンドロイド」と云う単語は、漫画に登場する人造人間の意味合いで用いられて居りました。確か石ノ森章太郎の漫画に、『アンドロイドV』と云う作品があった事を記憶しております。
尤も近年は、アンドロイドで検索を掛けてみると、携帯端末用のプラットフォームの方が先にぞろぞろと出て来て、隔世の感があります。そんな御時勢の中、夏目漱石のアンドロイドが開発されるそうです。おやおや。

<引用開始>

夏目漱石 吾輩はアンドロイドである…晩年姿を製作へ

没後100年 AI搭載し会話も

二松学舎大(東京都千代田区)は7日、文豪・夏目漱石(1867〜1916年)の晩年の姿のアンドロイド(人間酷似型ロボット)を製作すると発表した。漱石の表情や声音を再現し、中・高・大学で朗読や講演をするためのプログラムを搭載する。漱石は少年時代、漢学塾だった二松学舎で学んだゆかりがある。没後100年となる今年12月の完成を目指す。

監修は石黒浩・大阪大教授。これまでに手がけた人間国宝の落語家、故桂米朝さんやタレントのマツコ・デラックスさんのアンドロイドが大きな話題となった。漱石アンドロイドの顔は、死去に際して取られたデスマスクの3Dスキャンや多数の写真を基にする。また、身長159センチだった漱石と体格が酷似している孫の夏目房之介・学習院大教授がさまざまな文章を読み上げて録音、声を作り出す。体は着座姿勢とし、高さは130センチ程度。人工知能(AI)によって簡単な会話ができる。

夏目さんは「漱石の真実の姿の再現が狙いではなく、現代人がアンドロイドを介して漱石像を作っていくのが大変面白い」、石黒教授は「ロボット工学が文学に新たな研究手法をもたらすのでは」と話している。

<引用終了>

出典Web:http://mainichi.jp/articles/20160608/k00/00m/040/097000c

ふうむ。尤も漱石の謦咳(無論機械的に合成されたもの)ならば、既に存在している訳ですが(わたくしも耳にした記憶があります)、からくり人形とは言え表情が再現されるアンドロイド、というのは面白い試みですね。
個人的には勝海舟や西郷隆盛、大久保利通と云った維新の元勲たち―尤も西郷隆盛の場合は、ちゃんとした写真が残っていないので難しいかも知れませんが―の謦咳を聞いてみたい気がしますね。

文学者、と云う事になると森鴎外でも樋口一葉でも尾崎紅葉でも石川啄木でもなく、夏目漱石と云う所が何とも言えませんね、一愛好家としましては。
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