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2016年04月26日23:57

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新譜之雑談帖(その282)―グレゴリオ聖歌集(22CD)

わたくしはバッハ以前のバロック音楽、更にその前のルネサンス期の音楽は丸で門外漢。世の中に満ち溢れている、全ての音楽を聴き尽くすなんて事は出来っこないので、良く知らない分野の音楽があっても別に構うこたあねえだろ、とある意味居直っている訳ですが。

そうは言っても、一度ちゃんと聴いてみたいと思いつつそのままになっているのがグレゴリオ聖歌であります。
随分昔、何かの折に聴いた事があるのですが、その何とも言えないある意味不可思議な、そしてある意味敬虔な響きに、随分心惹かれるものを覚えたものでありました。只、当時は今の様に簡単に輸入盤が手に入る時代では無く、またグレゴリオ聖歌は只でさえ売れないクラシック音楽のジャンルでも、取り分け売り上げの期待出来ない分野。国内盤は余り発売される事もなく、また発売されても大変高い(お金の余り無い学生にとっては)、ちょっと手の出し難い音盤でありまして。

更に楽譜が単純なものであるだけに、色々な歌い方の流派(と云う言い方は適切ではないかも知れませんが)が存在しているらしく、余りそっち方面に明るくない者としては、ちょっとおいそれと近づけない気が。

と云う訳で長年そのままになって来たのですが、此処にきておやと思う様なボックス・セットが(またやまたや)。元来わたくしは『全集』ですとか『録音集成』なんて言葉にからきし弱いのでありますが、今回告知のあったCDボックスは、ソレム・サン・ピエール修道院のグレゴリオ聖歌録音を集めたものだ、そうでして。
このソレム・サン・ピエール修道院のグレゴリオ聖歌集は、古くは昭和40年(と言いますから、もう半世紀も昔の事ですが)のレコード・アカデミー賞を受賞した事もあるそうでして。無論だから傑出している、と云う事と同意義にはなりませんが、一つの尺度にななるのではと思う次第。

只、全22枚組と云うのが如何にも曲者。そうでなくてもあれやこれやのボックス・セットを買い込んで、実際に聴いたのはその1/3程度の所で持って来て、更に積んどく盤を増やすのは、どう考えても(いや、考えなくても)賢明とは言えない(元々賢明という言葉とは程遠いので、かまやしない、と言えばかまやしないのですが)。
スペースや財政的裏付けの問題もありまして、さてどうしたものかと流石に躊躇するものがありますね。大いにそそる所ではあるのですが……
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