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2016年04月20日00:40

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新譜之雑談帖(その280)―ベートーヴェン交響曲第5番近衛秀麿/近衛交響楽団

わたくしは此処十数年来、購入する音盤は大半が輸入盤でありまして。国内盤の新譜・再発には正直余り関心がないのでありますが、時としてなんてこったい、と思わず声をあげそうにになる新譜・再発があったりするので、油断は禁物。

今回、国内盤の新譜・再発で何か目ぼしいものはあるかと思って、検索を掛けてみると怖い蟹、ではなかった、こは如何に。今迄知られていなかった、より正確には歴史の彼方に埋もれて知る人の殆ど居なかった、近衛秀麿の録音が改めて世に出る、と云うではありませんか。おお、なんてこったい。

紹介記事によるとこの録音は、筑摩書房が刊行していた、「世界音楽全集」(昔、出版社がこうした名曲集を、日本のオーケストラを使って録音した事があったのですね。わたくしも亡父が小学館から出ていた、モーツァルトの名曲集を持っていた記憶があります)に収録されていた、フォノシート(ソノシート)への録音を復刻したものだそうでして。最早ソノシート(若しくはフォノシート)と云っても、一体何か解らない方も多いと思いますが、薄っぺらいビニール盤のレコードと御考え頂けば宜しいか、と。

元の音源は失われて仕舞っている様で、ソノシートからの復刻だそうですが、当時の日本のオーケストラの演奏レベルや近衛版のベートーヴェンの交響曲演奏としては、貴重な録音である事は確かでしょう。只、紹介記事の録音年が正しいとすると、昔の近衛交響楽団は、この当時ABC交響楽団と名乗っていた筈、なのですが大っぴらに放送局の名前を出すのが憚られたのか、或いは当時は近衛交響楽団の名称の方が世間一般に通りが良かったのか。かれこれ半世紀以上も昔の事なので、わたくしも詳しい事は解りません。

この筑摩書房の全集の録音(近衛秀麿指揮によるもの)は、残っていないのでしょうか。他の曲の録音(ソノシートからの板起こしであっても)もあれば、ちょっと聴いてみたいものです。
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