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2016年02月29日01:06

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新譜之雑談帖(その268)―ロストロポーヴィチ/パリ管弦楽団のシェヘラザード

わたくしは指揮者ロストロポーヴィチの演奏は聴いた事がありますが、実はチェロ奏者ロストロポーヴィチの演奏を聴いた事はない、と云う誠に不届き至極の音楽愛好家でありまして。無論CDは有名なハイドンやドヴォルザークのチェロ協奏曲や、バッハの無伴奏は蔵して居りますが、運に恵まれずチェロの実演を聴く事はありませんでした。

指揮者ロストロポーヴィチの演奏は、昔ワシントン・ナショナル交響楽団と来日した折のチャイコフスキーの第四交響曲、ドヴォルザークの新世界交響曲、ロンドンで聴いたプロコフィエフとチャイコフスキーの第五交響曲、でありまして。当時のロストロポーヴィチはソビエト連邦健在なりし頃、国外追放中の身の上だった時代でありまして。まあ良くも悪くも帰れぬ祖国露西亜での、思い丸出しの演奏でありまして。尤もオーケストラが何れも西側のオーケストラでありましたから、ドロドロの部分が全面的に反映されていたか、は聴く人によって評価は分かれる所でありましょう。

さて、指揮者ロストロポーヴィチの代表盤として知られているのが、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団と録音したチャイコフスキーの交響曲全集と、パリ管弦楽団と録音した、リムスキー・コルサコフのシェヘラザードであるのは衆目の一致する所ではないか、と思います。
わたくし、チャイコフスキーの方は昔から後期三大交響曲を国内盤でも蔵して居りまして。先年全集の形で久しぶりに再発された時には喜び勇んで購入したのでありますが、パリ管弦楽団とのシェヘラザードの方は、これ迄購入の機会に恵まれませんでした。
わたくしは此処数年来、輸入盤主義者でありますので(何度か言及した如く)、輸入盤が出ない事には購入意欲をそそられないのでありますが(無論例外有)、遂にロストロポーヴィチのシェヘラザードがワーナーよりオリジナル・ジャケット・シリーズの一枚として発売される、との告知が。嗚呼、天は我を見放さなかったのだ、と滂沱の涙(大袈裟)。

しかし、紹介されている、例のワーナーの「W」マーク入りの画像を見て、はてなこの画像何処かで観た記憶が、と胸の辺りにもやもやしたものが。考える事暫し、某塔音盤店がSACDのオリジナル企画盤として昨年の暮に発売している事を思い出しました。おお、なんてこったい。

無論塔音盤店のSACD盤は一枚2,700円とお高いので(一方今回のワーナー盤は、恐らく店頭で購入しても1,000円ちょっとではないか、と思う次第。わたくしは輸入盤派ですので、SACDには関心がないのですが、音の違いがどの程度なんですかね。

今回発売されるアイテムの中で、わたくしが個人的におや、と思ったのはノイマン/チェコ・フィルの組み合わせによるドヴォルザークのスラブ美曲全曲。わたくしこの組み合わせの録音、と申しますとスプラフォンに録音したものしか知らなかったのですが(調べてみるとデジタル録音時代になってから)、西側のレーベルに録音した事が(ゲヴァントハウスとの録音以外に)あったんですね。無知蒙昧なので知りませんでした。こちらの演奏の評判はどうなのでしょうね……
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