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2015年12月23日23:54

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新譜之雑談帖(その249)―ドイツ・グラモフォンモノラル録音集成(50CD)

此処の所、デッカや旧マーキュリーが過去の録音を纏めて、CDにして50枚程の録音集成ボックスを発売するのが流行りの様です。デッカに引き続き、ドイツ・グラモフォンも今回、新たにモノラル時代の録音を集めたボックスを発売するとの告知が。おお。

わたくしの曖昧な記憶では、LP時代ドイツ・グラモフォンの日本窓口であったポリドールは(今と違って、輸入盤が簡単に入手出来る時代ではありませんでした)、余りモノラル録音の再発に熱心ではなかった様な。この辺は、デッカのモノラル録音を廉価盤としてかなりの数発売していた、キング・レコードとはポリシーが異なっていましたね。わたくしが知っていた、そして比較的入手が容易かったDGのモノラル録音と言いますと、ベーム/ベルリン・フィルのベートーヴェンの第五交響曲、ミサ・ソレムニス、ブラームスの第二交響曲、それからフルトヴェングラーの一連のDGへの録音ぐらいではなかったか、と思います。

CDの時代になりまして、例えばムラヴィンスキー&ザンテルリング(無論親父の、ですが)/レニングラード・フィルのチャイコフスキー後期三大交響曲であるとか、ヨッフム/ベルリン・フィルのブラームス交響曲全集、ブルックナーの第八・第九交響曲、と云った辺りの録音の存在を、例のDGオリジナルのシリーズで耳にする事が出来る様になった(尤もどういう訳か、ヨッフムのブルックナーは廃盤になって仕舞った様ですが)のでありますが。

DGにもそれなりの数のモノラル録音があるんだろうな、と漠然と思ってはいましたが、今回録音集成が告知されて、内容を見てみるとDGに取ってフリッチャイがDGに録音を始めたのが、DGにとっての最初の飛躍であった事が何となく解る様な気がしますね(わたくしの気の所為かも知れませんが)。そしてカラヤンをEMIから奪還したのが、何と言っても大きかった事は想像に難くない所。カラヤンは同時代の指揮者にあって、殊更録音と云う物に熱心でありましたから、ある意味相乗効果でDGの黄金時代がもたらされた、と言ってもそう大きく的外れではないと思う次第。

個人的にはヨッフムやベーム、或いはパウル・ファン・ケンペンやコンビチュニーと云った辺りの残っている録音を纏めて出してくれないものか、と思うのですが、ちと難しいでしょうか。
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