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2019年08月26日23:57

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新譜之雑談帖(その595)―エリー・ナイ録音集成(18CD)

わたくしの御贔屓レーベルの一つ、でもありますVENIASは、指揮者の録音集成を出すのに飽きたのか―正確にはネタ切れ、という事なのでしょうが―此処の所、ピアニストの録音集成を出し始めました。尤も大分前には、サンソン・フランソワの録音集成を出した事もありますから、急に鞍替えをした訳ではないのでしょうが、クララ・ハスキル、アルトゥール・シュナーベルと来て、今度はエリー・ナイの録音集成を出す、との告知が。

わたくしはピアニストには明るくないので、エリー・ナイも名前のみ知っているピアニスト。独逸の女流ピアニストで、ヒトラー全盛時代は大分総統閣下にすり寄る立場を示していたそうで。それが祟って戦後も暫くは演奏活動が出来なかった様ですが、出来る様になってからは亡くなる迄結構活発に活動していた、との事。

尤も日本においては、故福永陽一郎氏の言によると、「だいたいこのピアニストを褒めた文章に出会った事がない」そうで。故吉田秀和氏も、エリー・ナイに対して大分点が辛かった様ですが、それでもCDにして18枚の録音集が出る、という事はある程度の人気と実力は持っていたのでありましょう。

わたくし自身は、全くこのピアニストの録音に接した事がないので、果たして故福永氏や故吉田氏の評が当たっているのかどうか、なんとも判断の付きかねる所ではありますが、ちょっと冒険して購入する、という気にはならないですねえ。

只、嘗てはボロクソに言われるだけだったパデレフスキーの録音も、近年はポツポツ出てきているので、或いは再評価の時が来るのかも知れません。

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