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2019年03月05日23:55

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経済之雑談帖(その57)―東証一部再編問題

元株屋だった癖に、株屋の世界から離れて久しいもので、こんな議論が出ているとは知りませんでした。ううむ、時代はかわるんですねえ。

<引用開始>

東証1部再編、支持多く  区分見直し 関係者に聞く 上位市場の創設歓迎 株価指数への影響は懸念


東京証券取引所で上場市場の区分の見直しを巡る議論が大詰めを迎えた。焦点は、2100社を超える東証1部の再編、新興市場の集約、上場廃止の基準引き上げの3点に絞られた。3月末までに一定の結論を出す。東証はどう市場を改革すべきなのか。市場関係者に聞いた。

●昇格基準  
東証1部企業が約2100社まで増えた状況をどうするか。1部昇格の基準をこれまでの時価総額40億円から500億円に引き上げる案や、上位のプレミアム市場を創設する案が出ている。海外勢には肯定派が多い。ゴールドマン・サックス証券のキャシー・松井副会長は「規模の大きい企業が集まる市場ができれば、その過程でM&A(合併・買収)が増える。上場維持が難しい企業はMBO(経営陣が参加する買収)を検討するだろう。世界標準に近づき、日本市場の魅力も高まる」と話す。米運用大手ティー・ロウ・プライスのアーシバルド・シガネール・ポートフォリオ・マネジャーは「米欧の基準に照らせば、主要市場は100〜150社が適当ではないか」と語る。

国内勢ではコモンズ投信の伊井哲朗社長が「1部に昇格すると指数連動のマネーが入り、企業価値を高める動機がなくなる」と指摘。1部の維持基準が甘いままでは、企業の経営規律が働かなくなると懸念する。一方、国内大手シンクタンクの幹部は「東証2部に降格になる企業は、資金調達の条件にも影響が出るのではないか」と語る。企業側には警戒が強く、ある1部企業の社長は「1部か2部かは大問題。足元の時価総額だけで切り捨てないでほしい」と訴える。

●新興市場  
東証2部と新興市場は現行の3市場から2市場に集約する案が有力だ。マザーズとジャスダックの一部を成長企業向け、東証2部とジャスダックの大半を中堅企業向けに集約する方向だ。市場では両者の位置づけが明確になるとの評価が多い。楽天証券経済研究所の窪田真之所長は「取引所が新規上場を誘致しすぎた結果、市場ごとの特色が見えにくくなっている」と指摘。成長企業と中堅企業の再編は「投資家にとってわかりやすい」と評価する。農林中金全共連アセットマネジメントの山本健豪ファンドマネージャーは「成長市場に組み入れられた銘柄に個人の買いが入りそうだ」と話す。

●退場ルール 
時価総額10億円未満が一定期間が続いた場合に上場廃止になる基準については、企業に甘すぎるとの指摘も多い。みずほ総合研究所の武内浩二市場調査部長は基準を厳しくして新陳代謝が働くようになれば、「企業が上場の意味や企業統治を問い直すきっかけになり、日本市場の活性化を促す」と語る。野村資本市場研究所の西山賢吾主任研究員は「上場廃止はまれだと企業も投資家も認識している」と指摘。「経営規律が効かなくなったり、投機的な売買の対象になったり、モラルハザード(倫理の欠如)を招きかねない状態だ」と話す。

●TOPIX 
機関投資家は市場の見直しが東証株価指数(TOPIX)に与える影響を不安視している。TOPIXは東証1部の全銘柄で構成する。1部企業を時価総額で絞り込むと「(1部を外れる銘柄に)パッシブ投資家の売りが強烈に出てくる」(農林中金全共連アセットマネジメントの山本氏)。三井住友アセットマネジメントの森岡寛将株式運用グループヘッドはTOPIXの対象銘柄が変更になる場合、「東証は時間をかけて指数調整のタイミングを分散してほしい」と注文をつける。

<引用終了>

出典Web:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20190305&ng=DGKKZO42004680U9A300C1DTA000

わたくしが株屋の禄を食んでいたのはもう20年以上の前の事。変化の少ない業界、と思っていましたが、色々変わりつつある様で。大袈裟に言えば感無量、でありますね。

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