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2018年12月25日23:56

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日々之雑談帖―天長節一般参賀参加之記

わたくしは亡父の薫陶を知らず知らずに受けていたのか、皇室に対する敬愛の念は比較的強い方ではないか、と思います。尤も皇室カレンダーを飾ったりする事もないのでありますが。一度天長節や新年の一般参賀に足を運びたいもの、と思いつつ寒い時期なので―先代の陛下の天長節は、ゴールデン・ウィークを楽しむ方に偏って居りまして―今日に至ったのでありますが。

今上陛下が来年譲位される、との事で、12月23日の天長節は今年が最後になる訳で、それでは一度は足を運んで御尊顔を拝するの栄に浴する事に、と思って出かけてみました。

今上陛下の天長節は今年が最後だから、当然人出は多いだろう。しかし寒い中、余り早くから並んでいてお腹が痛くなったりしても困るだろうと、東京駅に着く時間が8時半くらいならば、何とか皇居外苑で行列を作る事になろう、まあそのくらいなら何とか持つだろう、と思いきや。

東京駅を降りてみると怖い蟹。所謂行幸通りにも人が溢れている様に肝をつぶしました。や、これ程の人出とは。こりゃあ午前中3回のお出ましの、最後のお出ましに皇居宮殿前庭にたどり着けるかどうか。幸い、この日は寒波襲来という事はなかったので、絶えられぬほどの寒さという事もなく、漸く人の列が動き出して。

それでも何度か止まっては進み、を繰り返して漸くセキュリティ・チェックの所まで来た後は、左程止まる事もなく二重橋を渡って皇居内へ。わたくし、先帝陛下が崩御された際に、宮殿に御真影を飾ってのお別れの折に一度足を運んだ事がありますが、それ以来なのでほぼ30年ぶり。こうした折でもなければ、わたくしの如き凡俗が、やんごとなき方々のお住まいの一角に立ち入らせていただく事など、思いもよらないので滅多にない機会とあちこちをきょろきよろと眺めて感動をする事頻り。

さて、前庭に入る事が出来たものの、二重橋側の入り口のそばで、天皇陛下のお姿は豆粒くらいにしか見えないのでありますが、まあ致し方のない所。有難い所に第1回目のお出ましの御言葉を拝聴し、並んでいる間に外郭団体の配った日の丸の小旗を打ち振って、ささやかながら祝意を評したのでありました。

で、坂下門から退出、という事でそちら方面へ進んでいったのですが、ちょうど正面までくると未だ人が大勢次のお出ましを待っていたので、それならばとわたくしも2回目のお出ましを待つことに。最初のお出ましが午前10時半、次のお出ましが午前11時との事で待つこと暫し。再び御尊顔を拝するの栄に浴する事が出来、大いに満足を覚えて帰途に着いたのでありました。

夜のニュースで、今年の天長節の一般参賀は、これまで最多の人出を数えたそうで。さもありなんと思いましたが、正直自分の心中を鑑みるに、評判の頗る悪い、鉄道ファンの中の所謂葬式鉄と余り変わらないかなあ、と忸怩たる思いも。まあ騒いだりすることもなく、「テンノーヘーカバンザーイ」と叫ぶ事もしませんでしたので、許容範囲と思う事に致しました。

わたくしが餓鬼の時分の頃、近所の年輩のオバサンが「いつかは代替わりをするんだろうけど、あたしゃ今の皇太子さんを天皇陛下と御呼びする気にはなれないねえ。まあその前にわたしの方がお迎えが来ちまうんだろうけれど」と言って居りましたが、昭和の御代から平成の御代に代わる時には、確かにそんな雰囲気がそこかしこに漂っておりましたですねえ。
現在の皇太子殿下が即位されてからも、そうした違和感は生じる事になるのでありましょう(まあそれが代替わりである、と言えなくもありませんが)。さて代替わり後、新年の一般参賀(こちらの方が先に機会が訪れる事になりますね)、或いは天長節の一般参賀に出掛けるか、となりますと果たしてどうでしょうか。


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