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2018年11月22日01:44

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『ライ麦畑で出会ったら』

ライ麦畑で出会ったら

 ジェイミー・シュワルツ(アレックス・ウルフ)はアメリカ文学を代表する『ライ麦畑でつかまえて』を学内で演劇したいがために、その許可をもらいに作者サリンジャー探しに奔走する青春ドラマ。
ジェームズ・サドウィズ監督の実体験をもとにしているという。

 学校になじめない青年の心のよりどころは1冊の本。
他人のように思えないサリンジャーの小説を舞台で演じることで、人生にケジメや折り合いをつけようとしているかのよう…。

 成長物語とロードムービーの相性の良さは折り紙付き。
シネスコサイズも(横移動の多い)ロードムービーには有効。

 サリンジャーの地元民がいかに彼を愛しているかという側面も見て取れてほのぼのする。
また、思わぬ打開策も“純真さ”が反映されていて好感が持てる。
舞台化・映画化を熱望されながらサリンジャーが何故隠遁生活をしているのかはそれとなく推測がつく。
頑固ジジィのサリンジャーをクリス・クーパーが好演。
ジェイミーが探しに行く自動車の色に心理面が見て取れて興味深い。
綿毛のシーンの幻想的な美しさには思わず息をのむ。
この綿毛のように若者は軽々と、しかしどこへ到着するかもわからぬ旅に出る。
「故郷の空」のメロディにニヤリとなる瞬間も…。

 しかし、何といってもディーディー(ステファニア・オーウェン)の魅力に尽きるか。
実際に監督の周囲にこんな女性がいたのかは不明だが、夢見る青年が妄想しそうな理想的女性像にノックアウト。
ホレてまうやろ!(笑)


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