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2016年11月30日00:59

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経済之雑談帖(その15)信山社の倒産

神田神保町で、岩波ブックセンターを運営していた、信山社が破産手続きを開始の決定を受けた、との報が信用調査機関の速報で報じられました。ううむ……

<引用開始>

有限会社信山社 神田神保町の専門書店「岩波ブックセンター」運営 破産手続き開始決定受ける

(有)信山社(資本金300万円、千代田区神田神保町2-3、取締役社長白井潤子氏)は、11月25日に東京地裁へ自己破産を申請、同日同地裁より破産手続き開始決定を受けた。申請代理人は青山健彦弁護士(千代田区神田淡路町1-3-1、タクト総合法律事務所、電話03-3526-5180)。破産管財人は和田一雄弁護士(千代田区有楽町1-13-1、山近・矢作法律事務所、電話03-3215-5410)。債権届け出期間は12月26日までで、財産状況報告集会期日は2017年2月24日午前11時。

当社は、2000年(平成12年)8月に設立された専門書店運営業者。神田神保町にて「岩波ブックセンター」を運営していた。岩波書店と直接的な資本関係はないものの、岩波書店発行の歴史、文芸、政治、哲学、宗教、心理などの人文・社会科学系専門書を取り揃え、岩波書店が刊行する新刊本、流通している既刊本はすべて取り扱っていることを最大の強みとしていた。しかし、出版不況下で慢性的な業績低迷が続き、毎期欠損計上を余儀なくされていた。財務体質は脆弱で、債務超過の状態を脱することが出来なかった。こうしたなか、今年10月12日に代表取締役会長柴田信氏が逝去。そのため、11月22日に営業を停止、今回の措置となった。

負債は債権者約28名に対し、約1億2732万円。

<引用終了>

出典Web:http://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/4233.html

わたくしは今回の倒産の報道を知る迄、信山社が―岩波ブックセンター、と謳っていたので―岩波書店と資本関係は無かった事は知りませんでした。尤も少しインターネットで検索を掛けてみると、以前はそうでは無かった様ですが、詳しい事は知らないので何とも申せませんが。

嘗ては岩波・朝日新聞・NHKと言われて、所謂インテリ層の三大看板の様な扱いを受けていましたが、近年は化けの皮が剥がれて来た、と云うべきなのか凋落著しいものがあり(特に前2つ)、それと共に劣化(特定イデオロギーへの、過剰としか思えない肩入れぶり)は目を覆わんばかり。文学や科学の分野は兎も角、社会科学・思想と云った分野では、こんな本を出したり、記事を掲載していて恥ずかしくはないのか、と思う事が頻繁でありまして。まあ某朝日新聞は、それが芸風(嗤)でありましたが、岩波も伝統の看板である岩波新書に、熱烈な某○朝○シンパ丸出しの某教授―代弁者と云う方が適切かも知れませんが―に、噴飯ものとしか思えない、某北○鮮の主張を全面的に正しい、とする本を加えたり。

尤もこっち方面では、岩波書店が昔から落第であったのも、わたくしとしてはまた疑い様の無い所、でありまして。昔々の大学生時代、その頃岩波新書に収録されていた、某経済学の泰斗(と云う事になっていた)教授の書いた、『資本論入門』と云う本を読んだ事があります。少なからぬ支持がある(少なくとも当時はそうでしたが)様だから、何か取るべき所があるのでは。またその泰斗が執筆した本だから、その辺の事情が詳しく書かれているか、と思って読んでみたのでありますが、これがまあ酷い代物。分析や論考なぞ一かけらも無く、あるのは只盲目的なマンセー、資本論の内容は一から十迄これ絶対の真理であって異論は許さない、と云う宗教としか言い様のない代物。

まあそんな塵紙交換に出すしかない様な出版物ばかり出していて、尚且つそんな本の小売専門、と云う事では淘汰されるのもむべなるかな、と云う気がする一方で。文学や科学の分野では、優れた本を出しているので、その取り扱い専門の本屋が無くなるのは―あちこち探さないといけなくなるので―ちと寂しい思いがするのもまた正直な所。

これも時代の流れでやむを得ない所でしょうが、矢張り寂寥感を感じずにはいられない所でありますね。
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