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2016年11月17日21:48

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歴史之雑談帖(その182)―前野良沢翻訳の原書、見付かる

前野良沢と言えば、わたくしの御贔屓漫画(毎度毎度の)『風雲児たち』にも登場する(一時期は主役級の扱いである、と云っても良いかと思いますが)、解体新書のメインの翻訳者で知られて居ります。解体新書の訳出後も、様々な阿蘭陀語で書かれた文献を翻訳した事も―少なくとも『風雲児たち』の読者であれば―良く知られている所。その前野良沢の訳した本で、原書の存在が解っていなかった原書が見付かったそうです。

<引用開始>

前野良沢翻訳 蘭語原書を発見

江戸時代の蘭学者の前野良沢が翻訳し、博物書として江戸時代に紹介されたオランダ語の原書が千葉市で発見され、当時の蘭学を知る貴重な資料として注目されています。発見されたのは、鉱物などを紹介した江戸時代の博物書「諸術秘蔵」のオランダ語で書かれた原書です。千葉市の神田外語大学にある、海外の書物を収めた文庫で見つかりました。

「解体新書」の翻訳で知られる蘭学者の前野良沢は、この「諸術秘蔵」のうち、当時の日本では広く知られていなかったアスベストに関する記述の部分を翻訳していましたが、原書は見つかっていませんでした。
原書では、アスベストが岩石の間などからとれる鉱物であることや、熱に強く丈夫な性質を持っていることなどが挿絵つきで紹介されています。
神田外語大学の松田清客員教授は「初期の蘭学者がどのように翻訳にあたっていたかを知る貴重な資料だ。翻訳としては完璧ではないが、外国の書物からなんとか知識を得ようとした蘭学者の苦労もよくわかる」と話しています。

<引用終了>

出典Web:http://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/1086023511.html?t=

わたくしも道楽方面や会社の業務で、横文字の訳(というよりは、正直申しましてある意味でっちあげと云った方が正しいか、と)をやる事が偶にありますが、辞書が完備されている現代でも(語学力がないのが原因なのは無論ですが)、結構赤くなったり青くなったりして、日本語を綴る事がしばしば。
それこそ辞書を作る前段階から、訳業に取り組んだ前野良沢の苦労は、想像を絶するものがあった筈。どんな思いで取り組んだのか、思いを馳せたいと思います。
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