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2016年11月05日23:55

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御馳走之雑談帖(その21)―ソフト麺の衰退

わたくしの小学校時代には、給食が既に出て来ましたが、低学年の頃はお世辞にも美味いとは申せぬ様な代物でありました。今はどうだか知りませんが、わたくしの頃には生の食パンにマーガリンを塗るものとコッペパンがメイン、でありまして。わたくしこの給食で出される生食パンが嫌いで、大分後年になる迄食パンに対して(それがトーストであっても)、ある種の敵意を抱いていたものです。

それが経済の発展に伴って、多少は改善されたものが出て来る様になったのは、小学校高学年の頃(昭和43年以降)の頃でありましたでしょうか。その頃パンの替わりに時たま出されるソフト麺は、割合好きなものの一つでありました。が、時代は流れて幾星霜(毎度大袈裟)。近年このソフト麺なる物は、学校給食のメニューから消えつつあるそうで。へえ。

<引用開始>

<ソフトめん>「昭和」の人気給食、消える?

昭和の学校給食で人気だった通称「ソフトめん」が姿を消しつつある。うどんでもスパゲティでもない白い麺を、ミートソースなどに絡めて食べた人も多いのでは? このまま「遺産」になってしまうのだろうか。

◇米飯に押され、製造業者減 / 都内、今年度から提供中止

 東京都台東区のレストラン「給食当番」では、郷愁を感じさせるメニューが並ぶ。その中にあるのは、ソフトめんのミートソース味(680円)やカレーシチュー味(同)。久保田昌也店長(37)は「50歳前後のお客様が『懐かしい』と言って注文する。ソフトめんは、揚げパンと並んで絶対に外すことができない人気メニュー」と力を込める。50歳前後の「アラフィフ世代」を夢中にさせるソフトめんとはどのようなものなのだろうか。

全国製麺協同組合連合会によると、正式名称は「ソフトスパゲティ式めん」で、牛乳に合うように1960年代に作られた。中華麺やうどんのように汁がある麺では牛乳には合わない。そこでパン用の全粒粉を原料にした麺を開発。麺をソースに絡めるメニューを提供した。東京都が65年1月、全国に先駆けて給食に正式採用した。その後、全国に広がったが地域によって採用にばらつきが見られ、主に中部以東の東日本で定番メニューになった。給食に登場しなかった地域もあり、大阪府学校給食会は「経緯は分からないが、ソフトめんは、現在はもちろん以前から府内では提供されていない」と話す。

多くの児童、生徒たちの舌を満足させたソフトめんだが、今は下火に。東京都は年1回、「懐かしの給食メニュー」として提供していたが、今年度から中止した。茨城県内では、三十数年前には約15社あったソフトめんの製造業者が現在は9社に減少。さらに、水戸市、ひたちなか市など6市町に卸していた1社が今年廃業したことを受け、給食からソフトめんが消えた。群馬県では、学校給食会で取り扱うソフトめんの5割以上を納めていた業者が昨年度末で製造をやめた。

製造業者が減っていることについて、全国学校給食めん協議会の脇田祐輔会長は「2009年に文部科学省から出された通知『学校における米飯給食の推進について』の影響が大きい。米飯給食を週3回から週4回に増やす新たな目標が設定された。パン給食の日もあるので麺給食の比率がそもそも少なくなってしまった」と説明する。

また、製麺業者の負担が大きいことも理由の一つだ。ソフトめんの提供を続けている茨城県笠間市の笠間ソフトメン橋本屋では、1パックの麺の量は小学生の場合、低中高の学年ごとと教員用で変えている。配送当日は90度の温度で40分間の蒸気殺菌をした上で、学級ごとの人数分を容器に入れ、給食直前の午前11時ごろに学校に届けなければならない。容器の回収も当日に行う。 石上渉社長(38)は、ソフトめんを製造する労力や時間は、他の麺よりも何倍もかかるとした上でこう話す。「ソフトめんは正直、コストに見合わない。でも、給食のバリエーションは必要だと思う。私たちが味わった『今日はソフトめんだ!』と喜んだあのワクワク感を今の子どもたちにも残してあげたい」ソフトめんの粘り腰に期待したい。

<引用終了>

出典Web:http://mainichi.jp/articles/20161105/k00/00e/040/189000c

記事によると、ソフト麺が給食に出されたのは、主として東日本であった様ですね。開発の経緯や、製造業者にとっては結構手間の掛かるものだとは、知りませんでした。時代の流れで、次第に影が薄くなりつつある様ですが、何とか存続して欲しい所。尤も良くも悪くも舌の肥えた現在の小学生には、美味い物ではないのかも知れませんが。
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