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2016年04月09日10:22

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咲くと見しまに-桜組の活動終了

空蝉の 世にも似たるか 花桜 咲くと見しまに かつ散りにけり

読み人知らず

「古今和歌集」巻第二「春下」より(歌番号73)

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桜の花の儚さを詠った歌。
「読み人知らず」ではあるけれど、古今集の中でも知られた歌ではないかと思う。
この季節に対する感慨を詠ったものとした、代表的な歌と言えるかも知れない。

「空蝉の世」とは、一般的には「人生の無常」のことと解されているようだ。
「世」を「男女の仲」ととって、はかないものとしての男女関係の意にもとれるかと思ったが、「うつせみ」が付いた「世」は、「世間」「人生」と解するようだ。
ただ、世に生きる人間界の全てを「セミの脱けガラ」というほどに悟りきったような仏教的覚悟は、この歌からは感じられない。

今年も関東では桜の季節が終わろうとしている。
近所の道路が、桜色の花びらで染められているのを見た。


3月31日、「北斗夢学院桜組」の3人のメンバーが「卒業」し、北海道北斗市の公認アイドルとしての桜組の活動は終了した。北海道新幹線の開業に向けた地元のPRというミッションの完了に伴うものだった。
ただ、それだけでなく、彼女たちが進学あるいは就職という路を進むにあたって、アイドルとしての活動には、どこかで区切りをつけなければならないということもあったようだ。

アイドルとしての桜組は、見事に咲き、そして散っていった。この桜だけは、来年になれば再び咲くというものでもないだろう。
今はただ、メンバーの一人ひとりに、アイドルとしての花とは別に「花のキセツ」があり、また「見のあるキセツ」が訪れることを心から願っている。

今年の春は、そんな特別な感慨を伴うものとして、僕の記憶の中に残るだろう。

■アイドルに関する日記の目次(2015年03月04日)
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■この歌に関するブログなど
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http://wakastream.jp/article/10000306tKFh
http://blogs.yahoo.co.jp/sakuramitih15/39307695.html

■北斗夢学院桜組 ラストステージ本編
(2016-03-31 北斗おもてなし祭)(29分)


https://www.youtube.com/watch?v=m182pt5G5oI

■2016.03/31北斗夢学院桜組 北海道新幹線開業・歓迎イベント
『北斗おもてなし祭』ノーカット版(52分)


https://www.youtube.com/watch?v=9lp0MC4DKuQ

■新幹線がやってくる!「北斗夢学院桜組」
2015年10月放送(NHK)
http://www.nhk.or.jp/hakodate/donan/message/hokuto/contents01.html

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