mixiユーザー(id:11939455)

2015年08月18日01:16

126 view

『ふたつの名前を持つ少年』

ふたつの名前を持つ少年

 戦後70年だからか内外の第二次世界大戦を扱った映画が多く上映される。
先日観たのもナチスがらみだったが、今日見たのもナチス統治下のポーランドの話。

 ポーランドのゲットーから逃げ延びた8歳の少年の過酷なサバイバルを綴った作品で、文科省選定というのが大いに納得出来る。

 あの時代のあの場所で、幼い子供一人でどうやって生き延びたのか…。
ユダヤ人少年は生きるために本名をユレクと変え、過去も捨てなければならなかった。

 事実は小説よりも…というが、追い詰めるのも人間ならば助け船を出すのも、また人間。

 “偽名”のいわれが中々面白い。
これが架空の物語ならさほど驚きも持たなかっただろうが、実話ベースというのはさすがに驚嘆。

 例えとして適切かどうかわからないが、仕事でも<理論による学者>よりも<現場のたたき上げ>が有効なことはあるだろう。
少しづつサバイバルの術を学習していく逞しさは見ていて応援したくなる。
信じがたい困難に幾度も直面し思わず目をそむけたくなる場面もあるが、それでも現実に向き合う強さは見習うべきものがある。

 ユレク少年を場面ごとにアンジェイ&カミル・トルチカの双子を使って演じ分けさせたという発想が面白い。泣くのが得意な子に内向的なシーンを演じさせて、アクティヴな方にアクションを割り振るという感じらしい。
(見ている間は全く気がつかなかった。)
ユレクは文字通り<ふたつの名前を持つ少年>だったわけだ。(笑)

フォト


 実地でロケーションしたというこだわりは見事。
ペペ・ダンカート監督はドキュメンタリーでならしただけのことはある。
監督も一卵性双生児だという偶然も少年らを演出するのに役だったのじゃないだろうか。

2 6

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2015年08月>
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     

最近の日記

もっと見る