『
ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』
スタイリッシュなガーリー・ミュージカル。
かなり好みが別れる作品かもしれない。
スコットランドを拠点に活動するバンド<ベル・アンド・セバスチャン>のフロントマンであるスチュアート・マードックが監督・脚本と手がける。
まずは音楽ありきだったというが、確かに映画にスコア…というよりもスコアに映画が寄り添う印象で、PVに近いノリを感じた。
良くも悪くもそれが観客を選ぶ気がする。
バンドのルックスやら奏でる音楽は確かにポップでビジュアル的にも楽しめる。
イヴを演じたエミリー・ブラウニングの歌唱センス、決して歌は上手くはないが愛らしさを感じるキャシー役のハンナ・マリーのファッションなども光る点はある。
しかし、この手のボーイ・ミーツ・ガール系は嫌いじゃないが、少し距離を感じた。
それというのも<イヴ>が心に病気を抱える割に、深刻さ(入院レベルであるという事実)を感じにくく、それさえもファッションであるかのようだから…。
21世紀とは思えない70年代風のテーストはハマる人にはハマるであろうし、デジタル時代に、あえて16mm撮影されたというこだわりも立派である。
ロケ地のグラスゴーは若草の萌える匂いがした。
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