函館市北方民族資料館の次は「旧相馬邸」に向かった。
この屋敷の存在については、実は函館に行くまで知らなかった。ホテルのそばに案内看板があり、そこに
「松浦武四郎」「蝦夷絵巻」「江差屏風」
などと書かれていたので興味を持ったのだ。
ただ、観光案内などにも乗っていることが少なく、まだそれほど知られた場所ではないようだった。
実を言うと、北斗夢学院桜組のメンバーの本名が相馬萌花というので、興味を持ったということもあったのだけれど(笑)。
(萌花ちゃんによれば、全く関係が無いとのこと。)
朝方に降り始めた雪は、やがて止んでいたのだが、昼過ぎになって大きなボタン雪として再び降り始めていた。
コートに張り付く雪を払いながら、旧相馬邸への坂道を登っていく。
旧家の邸宅の玄関の前に立ってみたが、中は暗い。
「ここも休館か」
と思ったが、引き戸に手をかけてみると、開いた。
やがて奥から案内の女性が出てきて、邸内の電気を点けてくれる。
簡単なガイダンスを受けたあとで、邸内をめぐってみる。明治時代の豪邸とは、こういうものであったのかと思う。
雪模様の函館港を見おろす景色は、贅沢なものに思われた。
客間に入ったところで、甘酒のサービスもあった。来客が少ないこともあるだろうが、アットホームなもてなしである。
客間では記念品や書籍の販売もあったが、なぜか蠣崎波響の漢詩に関する研究書が廉価で売られていた。
ただ、僕にとっての「目当て」は、松浦武四郎関係の書籍とアイヌ民族関係の絵画にあった。
これらは、本邸とは別の土蔵の中にあるようであった。
案内されて土蔵に入ると、見事な「蝦夷絵巻」と「江差屏風」があった。
■蝦夷絵巻
■江差屏風
■松浦武四郎「丁巳」原本(「東西蝦夷山川地理取調日誌」第23巻)
残念ながら、ここの収蔵品に関しては、目録や図版のようなものは売られていなかった。ただ、一組5枚の絵葉書が2種類だけ売られていたので、それを求めた。
落ち着いた雰囲気を味わい、蝦夷絵を鑑賞するという意味では、なかなか良い場所だと感じた。
■旧相馬邸
http://www.soumatei.com/
http://www.soumatei.com/collection.html
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