mixiユーザー(id:2312860)

2012年10月27日23:50

42 view

読書日記−古典関係

最近読んでいる本のことなど。

■『源氏物語』の二周目。
小学館から出ているもので、原文を中心に読んでいる。
現代語訳と対比しながら。

■『義経記』(岩波文庫など)
源義経に関する英雄伝。純粋の軍記物ではなく、中世の歴史小説と看做されているようだ。昭和14年(1939年)刊行の版なので、校訂者による「はしがき」なども旧漢字・旧仮名遣いとなっている。若い人にとっては、ここから「古文」になるかも知れない(笑)。
1939年に第1刷で1990年に第4刷だから、平均しても10年以上の周期だ。これではなかなか採算がとれないかも知れないけれど、頑張って出し続けて欲しいもの。
本文は比較的平易だと思うけれど、固有名詞(人名・地名など)が多いのが厄介。

■斎藤茂吉『万葉秀歌(上・下)』(岩波新書)
昭和13年(1938年)以来、昭和43年(1968年)までに、上巻51万部、下巻40万部を超えたというベストセラー。1968年に4度目の版をおこすにあたって、当用漢字に直したとのこと。
仮名遣いは、引用部分は歴史的仮名遣いで「著者の文章」のみ現代仮名遣いにするという措置が必要となり、振り仮名の付け方なども含めて「改版に際して」の注記が2ページも書かれている。大変な仕事だったのだろうと思う。

仮名遣いを改めても、天皇陛下が「神聖ニシテ侵スヘカラス」存在であった旧憲法時代に書かれた本であるから、皇族に対する敬語には特別なものがある。「遊猟したもうた時」、「献(たてまつ)らしめた長歌」、「后に立ちたもうた」というような言葉の端々にも現われているが、文章の全体からも、皇室に対する「特別な」態度や感情を感じるのは面白い。

■好色五人女(岩波文庫など)
井原西鶴は今まで敬遠していたのだけれど、古本屋で影印本が安く売っていたので買ってしまった。敬遠していた理由は、「西鶴は近世の世俗的な娯楽に過ぎない」という印象があったから。前に少し読んだことがあり、面白い「お話」だと思ったけれど、すぐに読みたいとも思わなかった。今読むと、どんな印象となるか?
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する