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2008年06月12日00:19

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John (ジョン)

Kさんがイシュマエルの名前のことが出ていたと教えてくれた
『世界人名ものがたり』(梅田修著 講談社現代新書 1999)を
図書館で借りてみた。読んでいると、やはり興味深い。
ヨーロッパ人の人名は一般に洗礼名であり、キリスト教的だということが、
さまざまな例をひいて説明されている。
一つの名前が各国で、どんなふうにかたちを変えていくかということも。

英語圏で伝統的にポピュラーな男性名であるJohn(ジョン)という名は
預言者であり、イエスに洗礼を授けたヨハネ(John the Baptist)が
もとになっているというのは、聞いたことがあったけれど、
その派生も数多い。
フランスではJean(ジャン)、イタリアではGiovanni(ジョバンニ)、
スペイン語ではJuan(フアン)、ドイツ語圏ではJohann(ヨハン)、
Jan(イアン)、Hans(ハンス)など。
Hanselという名はHansの派生形だから、ハンセルも同じ系列なのか!
『RENT』でモーリーンをめぐり、マークと恋敵になるJoanne(ジョアンヌ)も
この系列の名前の女性形。
アイルランドではSean(シャーン)、ハンガリーではJanos(ヤーノシュ)、
ロシアではIvan(イワン)。
こんなに変化してゆくと、語源を同じくする名などと想像もつかないけれど、
いずれもそれぞれの国で最も一般的な男性名らしい。

もうじき発売予定で楽しみなKoji Yamamoto & K.D earth (KKD)の
3rd アルバムのタイトルが『John』というのは、どんな意味合いなのかしら。
ヘドウィグの生みの親ジョン・キャメロン・ミッチェルに関係あるのかどうか。
もっとも、あまりに多い名前なので、この名は単に男性を意味する
普通名詞でもあるらしい。
スラングとして、男性性器という意味でも使われるとか。

関係ないけれど、北原白秋の詩集『思ひ出』の中の詩で、
TONKA JOHN(トンカ ジョン)という言葉が使われていたのを思い出す。
白秋の故郷・柳河のお国言葉で「大きいほうの坊ちゃん」ということ。
坊ちゃんを意味する「じょん」にJOHNの綴りをあてたのが白秋らしい。

もうじきJohnが日本にやって来る。
その時に同じ名のアルバムも、手にすることが出来るのかな。
待ち遠しい。
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