どうも非オルゴールの話題が続きましたので、ここらでマジメにオルゴールの話に戻ります。
今朝はとっても珍しいデュプレックス型というシリンダー・オルゴールをご紹介しましょう。このタイプはシリンダーを2本同時に回して複雑で深みの有る音楽を演奏しようとして作られました。デュプレックス型は図2のように2種類有り前後に2本並べたパラレル型と1本の軸に並べたインライン型が有りました。どちらもきわめて珍しいもので、日本の博物館ではあまり見かけないものです。
写真1は堀江オルゴール博物館の工作室でリストア作業が完了した時に撮ったものです。想像していたよりもかなり大きな音で、なかなか素晴らしい演奏を聞かせてくれました。写真3はその駆動部をクローズアップしたもので、演奏中の動きも面白いものが有りました。
このタイプの生産量がごく僅かだったのは長いシリンダー1本でも可能なことを、わざわざ複雑なメカニズムを介して2本に分ける必要がなかったからでしょう。
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