＜旅の理由＞
「Koji Yamamoto & K.D earth FC限定ライヴ」
（4月27日於大阪BANANA HALL)を見るため、
昼まで仕事をしたあと半日休みを取り、午後から大阪へ向かった。
その12日前に苫小牧でやったライヴにはさすがに行けず、口惜しかったので。
もはや言い訳をするのも間が抜けているけれど、
今まで遠出はしないよう自分を律していたのに、
思い切って一線を越えてしまったら、
そこには気持ち良い世界が広がっていたのですね。
私はどこに行ってもいいんだ。どこにだって行けるんだ。
(お金さえ続けば←重要）
今後どこまで行くのか分かりません。
＜山西福祉記念会館＞
大阪着16時5分。チェックインのため、梅田から神山町まで歩く。
都島通りを新御堂筋側に歩いていくと、向こうに大東洋の看板が見えてくる。
やれやれ、一ヶ月前に来たばかりなのに、こんなにすぐ来ることになるとは。
途中で折れ、パークアベニュー堂山商店街を通ってゆくと、
狭い通りの左手にあとで行くBANANA HALLが見えた。すでに並んでいるひともいる。
そこを抜けて数分そのまま歩くと、今回の宿泊先の山西福祉記念会館。
http://www.hirakataryoiku-med.or.jp/kaikan_top.html
大阪YMCAの建物で、落ち着いた雰囲気。なによりも近くてありがたい。
一階レストランの名前は「レストラン 愛」（！）素敵だ。
＜本傳寺＞
部屋を確認したあと、すぐに外出。
開場にはまだ少し間があるので、前回行き損ねた兎我野町本傳寺へ。
先月歩いた折、お初天神には立ち寄ったくせに、
曽根崎からすぐのここは素通りしてしまったのだ。
ここには新選組に三人揃って入隊していた、谷三兄弟のお墓がある。
http://www13.plala.or.jp/shisekihoumon/umeda.htm
門はがっちりと閉ざされているが、
以前行っているKさんによれば脇の戸から入れるとのことだったので、
通用口らしいドアをあけて中へ。
ラブホテル街と聞いていたので、それらが林立した中で
見下ろされてる状態になってしまった湯島天神あたりの雰囲気を想像していたら、
敷地は思ったより広く、その上の空もぽっかりと開けている。
ただ、案内板が出ているわけでもなく、墓の所在がよく分からない。
致し方なくお寺の方のご自宅に教えを請う。
留守番の娘さんから携帯で呼ばれたお母さまが飛んで帰ってらして、
「あ、谷さんのですね」と気さくに案内してくださった。
申し訳なかったが、尋ねる方は結構あるのだろう。
「お骨は入ってないんですよ。
万太郎さんのご子孫の方が大正時代に建てられたんです」とのこと。
そもそもこの本傳寺は、
槍の達人として知られた万太郎の妻の実家・岩田家の菩提寺だとか。
墓の側面には万太郎、三十郎、昌武（一時期近藤勇の養子となり、
近藤周平と名乗っていた）の三人の名が刻まれている。
備中松山に生まれた三兄弟の墓がここにあるのも、
故郷に居場所を失い、大阪に出てきて、そこで万太郎が道場を開き、
岩田家の娘と結婚した縁ゆえ。
めぐり合わせというのは不思議なものだなあ。
私が今、ここに立っているということも含めて。
お寺を出ると、道向かいあたりに仏具店や
古めかしい看板を掲げた酒屋さんが並ぶ一角があったので写真撮影。
こういう景色にはすぐにひっかかってしまう。
＜梅田はがくれ＞
新御堂筋に出て、梅田新道のほうへ。
ほんとに一ヶ月前に見たばかりの町並み。
まるで出張通勤してるひとみたいだな、私。
大阪駅前第三ビルの地下二階にあるうどん屋さん「梅田はがくれ」に入る。
http://www.hagakure.cc/umeda/index.html
美味しいから行くといいよ、と言われていたのに、
前回の大阪歩きは日曜日だったため、いろんなお店が軒並みお休みだった。
残念だったので、時間に余裕はないものの駆けつけた次第。
ここは讃岐うどんの店で、しこしこつるつるの麺。
早く食べられるように、生醤油うどんを頼んだ。
初めての客かどうか聞かれ、その場合はお店のひとが
あらかじめ醤油をかけ、食べ方を伝授。
真っ白なつやつやの麺にすりたての大根おろしがこんもりとのせられ、
青いすだちの汁と醤油がささっとかけられる。混ぜてはいけないそうだ。
「うどんは刺身」という店主のお言葉通り、
ほんとに新鮮な生ものという感じでつるるっとのどを通る。
あっという間にたいらげて「ごちそうさま」。
桂吉弥さんが以前ここのことをブログで書いてらした気がするけれど、
吉弥さんの「時うどん」は絶品。本当に美味しそうにすするんだもの。
また聞いてみたくなった。
＜BANANA HALLの夜＞
http://www.bananahall.co.jp/top.html
ここはこのあたりでは有名なライヴハウスらしい。
おそらくいつもはオールスタンディングなのだろうけど、
丸い椅子が並べられ、席順が決まっていて、かなりぎゅうぎゅうの満杯状態。
でも親密なあたたかい空間。
FC限定の催しなのであまり多くを書けないけれど、
激しく走り続けたようなヘドウィグ公演のあと、
ほっこりと体を伸ばしているような気持ちのよいライヴで、
彼の元気な顔を見られて嬉しかった。
たくさん歌ってくれたし、和気藹々のトークだったし。
人生にはいろんなことがあるけれど、
それでもこのひとと一緒の世界に生きていられるのは幸せだ。
リアルタイムでその活動に触れられる喜び。
何回も何回も出てきてくれたアンコールも終わった後、
函館ライヴツアーでの同室者だったDさん、Aさんとともに食事に行き、
舞台話で盛り上がったあと余勢をかってカラオケへ。
ヘドウィグの曲ではテーマ曲と言える「Origin of love」と
ラストの「Midnight Radio」の二曲しか入っていないので
チャレンジしたけれど、やはり「Origin〜」には歯が立たない！
公演地のそれぞれの楽のアンコールで歌ってくれた時も
一緒に合わせるのは大苦戦だったから分かってはいるのだが、
これは長い長い物語だから、その言葉の載せ方に大変なテクニックを要する。
あらためて耕史くんの理解力と表現力に感嘆。
楽しさの余韻でいっぱい歌っていたら、思わず時を過ごした。
今夜の宿は真面目なところなのでちゃんと門限があり、
午前1時から6時までは扉が閉ざされてしまう。
この夜の銭湯はあきらめ、0時半に帰宿。
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