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2023年10月05日17:21

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9月に観たもの

*写真は左から「川越新河岸川石原橋手すり」「らんまん後期ビジュアルポスター」
 「練馬区牧野記念庭園の白彼岸花にとまる揚羽蝶」

9月は20日過ぎまで完全に真夏の気候で暑さが続いた。
史上最も暑い9月、と言われたけれど本当にこれまで経験したことがない。
耐え難い暑さがようやく収まったのは23日あたりから。

読書では十二国記シリーズ関連を読み終え、『キノの旅』シリーズを読み始めた。
これ一時期息子が読んでいたことを思い出す。こんな話だったんだな。
図書館で予約していた春樹さんの『街とその不確かな壁』もようやく届いて読了。
また図書館が重要な場として出てきて嬉しい。紅茶も珈琲もマフィンも美味しそう。

ドラマではラストに至るまで『らんまん』にすっかり魅了されて、
小石川植物園、練馬の牧野記念庭園にも足を運び、
スタンプラリー参加賞をいただきに銀座の「まるごと高知」に初めて入り、
牧野博士ご実家の酒蔵を継いだ「司牡丹」まで買ってしまった。
まだ余韻にしばらく浸っていたい。


<映画>
・エゴイスト
・そばかす (早稲田松竹) 9月5日
http://wasedashochiku.co.jp/archives/schedule/32529
「エゴイスト」は予想していたような作品とは違っていて意表を突かれた。
そうしたこととは別にラブシーンではカメラワークのせいか途中で気持ちが悪くなり、
なんとか耐えていたのだが、とうとう途中でトイレに駆け込んで
手持ちの鎮痛剤を飲んではあはあ息を吐く羽目に。
あとでツイートの感想を拾ったらやはり画面酔いする人もいたらしい。
映画館で中座するのは手持ちカメラのブレ「ダンサー・イン・ザ・ダーク」以来。
あれは手持ちカメラのブレが酷く、そもそも作品の雰囲気が肌に合わなかったのだが、
今回は深く心に残る作品だったので見逃し場面があったのが悔やまれる。
(あとで「シナリオ」誌で読んで補完はしたけれどいつかまた覚悟して観なくちゃ)
生々しく、瑞々しく、リアルな迫力で胸を揺さぶられた。
どうすれば良かったのか、どうしようもなかったのか、余韻が深い。
鈴木亮平、宮沢氷魚は言うまでもなく素晴らしかったけれど、
龍太の母を演じた阿川佐和子さんの存在感がとても良かった。
”いかにも上手い”ベテラン女優さんだと共感できなかったかもしれない。

「そばかす」はそれに比べれば気楽に観られたし、
好きな役者さんいっぱいで楽しかったけれど、
描き方としてはあまり深くないような。
恋愛・性愛感情を持てないアロマンティック・アセクシュアルを描いた作品としては、
NHKドラマ「恋せぬふたり」の方が好きだ。

・TAR(ター)
・The Whale(ザ・ホエール) (早稲田松竹) 9月10日
http://wasedashochiku.co.jp/archives/schedule/33345
これはまたずしんと響く重量級の二本立て。
どちらの主人公も同性愛者だけれど、受ける印象はまったく違う。
天与の才を持ち、日々の努力も惜しまない輝ける女性マエストロ・ターが
SNSの罠、悪意に満ちた改ざんによって、
華やかな世界から奈落の底へ落されてゆくのには慄然とした。
彼女自身にも非がないわけではないのだから、複雑な苦み。
「ザ・ホエール」のチャーリーの、恋人を失った悲しみによって、
緩慢な自殺としか思えない大食により、動くこともままならない姿は圧倒的。
けれど彼の眼は哀しくも綺麗で心惹かれる。
見ていて辛い部分もあったけれど、その純粋さには心打たれた。


<ステージ>
・YURI cms & Nozomi Ballet performance 2023
(スクエア荏原ひらつかホール)9月3日
昨年からバレエ教室に通い始めた孫娘の初めてのステージ姿。
あどけないダンサーたちの微笑ましいだけの発表会かと思っていたけれど、
第二部はゲストダンサーを招いた『眠りの森の美女』で存外本格的。
やはり成人男性のジャンプは迫力があって見応えあり。
こちらでもモブの「宮廷の少女たち」として出演していて、衣装が可愛かった。
身内贔屓かもしれないけれど、口角がぴっと上がっていて笑顔を保っていたのは天晴。

<展覧会>
・杉浦非水の大切なもの(川越市立美術館)9月2日
https://www.city.kawagoe.saitama.jp/artmuseum/tokubetutenji/toku-kako/2023-1.html

・堅山南風《大震災実写図巻》と近代の画家 大観・玉堂・青邨・蓬春
(半蔵門ミュージアム) 9月9日
https://www.hanzomonmuseum.jp/exhibits/special.html
日曜美術館アートシーンで紹介されていたので初めて行ってみた。
お寺さんがやっている美術館らしい雰囲気。
大震災実写図巻の細部に見入った。
ホールで上映されていた『ガンダーラの仏教美術 〜釈尊の生涯を辿る〜』と
『曼荼羅 描かれた密教世界』も視聴。

・特別写真展「アジアの写真家たち ベトナム」( Duong Quoc Dinh氏の蓮写真)
(半蔵門ミュージアム) 9月9日
10枚のみの展示だったが、この蓮の花の存在感は凄かった。
技術を尽くした照明に浮き上がり、艶めかしい様々な女体のよう。
あとで写真家名で検索したら、ボディーペンティングや、
花や植物をからめたファンタジックなヌード作品も多く手掛けている方らしい。
なるほど。花のみが対象でもそういう雰囲気は如実に感じられる。
ただ綺麗なだけでなく、枯れかけた蓮のライティングがこの世ならぬ雰囲気。
ゴシックホラーの世界に通じるイメージ。もっとたくさん見たかった。


・牧野富太郎と小石川植物園(小石川植物園柴田記念館)9月15日
https://koishikawa-bg.jp/news/537/

・論語 for Beginners―『論語』と格闘した江戸時代― 
(國學院大學博物館)9月17日
http://museum.kokugakuin.ac.jp/special_exhibition/detail/2023_rongo.html

・ハチ公生誕100年記念展(白根記念渋谷区郷土博物館) 9月17日
https://shibuya-muse.jp/exhibition/753/

・牧野富太郎 草木とともに(練馬区立牧野記念庭園) 9月18日
https://www.makinoteien.jp/exhibition/%e3%80%90%e7%89%a7%e9%87%8e%e5%af%8c%e5%a4%aa%e9%83%8e%e7%94%9f%e8%aa%95160%e5%b9%b4%e8%a8%98%e5%bf%b5%e7%89%b9%e5%88%a5%e5%b1%95%e3%80%91%e5%b7%a1%e5%9b%9e%e5%b1%95-%e6%8b%9d%e5%95%93-%e7%89%a7/
和紙で作られたバイカオウレンが可憐で素敵だった。
書屋展示室、牧野博士の書斎再現が迫力!本に埋もれたお部屋。

・杉本博司 本歌取り 東下り (松濤美術館) 9月22日
https://shoto-museum.jp/exhibitions/201sugimoto/
写真暗室内で印画紙の上に現像液又は定着液に浸した筆で書かれたという
《Brush Impression》シリーズの「月」や「水」の文字が、
何とも言えない神秘的な雰囲気で心惹かれる。
写真を大きな屏風に仕立てた「富士山図屏風」も非現実的にも見える存在感。
同じく奈良春日大社の藤棚も写真をはるか超えた迫力だった。
屋内ではなく、姫路城の下やお寺の中で演じられた能楽の映像も素晴らしかった。

・第70回日本伝統工芸展(日本橋三越本店 本館7階) 9月24日
https://www.mistore.jp/shopping/event/nihombashi_e/dentoukougei_50

・細川護熙展「京洛の四季」(ポーラミュージアムアネックス) 9月24日
https://www.po-holdings.co.jp/m-annex/exhibition/index.html
細川氏の障壁画や陶芸画は初見。てらいのない素朴な味わいで良かった。

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