ジェントルメンおもしろかった。ガイリッチーのファンにとっての彼のカムバック以上でも以下でもないおもしろさ、という批評があったけれど、そんなガイリッチー・ムーヴィーである。ネガティヴに捉えなくて、ある意味、ガイリッチーというブランドで安心なのである。豚との隠微セックスがパソコンに表される(オーディエンスには見せられない)けれど、やはり映画は終わった、ユーチューブ系の方がおもしろい、映画ではスパイクジョーンズのジャッカスやハーモニーコリンのスラッシュハンパーズの勝利である。とも限るわけではない。みんながみんな過剰を求めているわけではない。映画の魅力はたくさんある。マコノヒーのいぶし銀よかった。キレのよさ、クール。意外な展開の逆転のまた逆転、ストーリーかっこよい。もちろんアクションあり、仁義あり、ラヴあり。ガイリッチー・ブランドである。彼のよくやるショット内における、しつこいファストモーションやスローモーションが少なく、それも映画をキレよくさせている。会話劇とそのなかで想像させる映画のシナリオな展開、もたさせ、アクション少なめに感じさせる、それでも、たぶんコックニー訛りで喋ってるところも、ファンにはたまらないだろう。グラントお調子者的に逃げ切ったほうが面白くも思えたけれど、アングロサクソン、特にイギリス的には、キツネは逃させるわけにはいかないのだろう。アングロサクソン、紳士づらしているけれど、怒ったら徹底的にやる。ガイリッチー・ブランド以上でも以下でもないけれど、アベンジャーズやスターウォーズに証明されるように安定はファンを存分に楽しまさせてくれる。
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